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  • JPCOARウェブマガジン|オープンアクセスで世界を幸せにするウェブマガジン

    JPCOARウェブマガジンは、オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR : Japan Consortium for Open Access Repository)が発行するウェブマガジンです。JPCOAR広報・普及作業部会が 「オープンアクセスが広がることで、世界はきっと幸せになる」という信念のもと、リポジトリに携わる人々や学術情報流通に関わるすべての人々を応援するメディアになることを目指して運営しています。 Column JPCOAR10周年記念! JPCOARウェブマガジン名記事選! Read All JPCOARコミュニティ活性化作業部会 26/10/13 Series かたつむりの気になる国際動向 もうすぐAIに代替されるという人間の英文校正について Read All 佐藤 翔 26/9/30 Review 書評『教養としての査読:なぜ「論文」を信用できるのか』 Read All 永井 一樹 26/9/17 Report クローズドなデータをどう流通させる!? Data Spaces Symposium 2026参加報告 Read All 坂本 拓 26/8/4 Report ダイヤモンドの原石は、われわれの手の中に! -オランダ・ドイツ出張報告記2025- | The diamond in the rough is in our hands! – Report on Business Trip to the Netherlands and Germany 2025 – Read All 菊谷 智史 | Satoshi Kikutani / 村西 明日香 | Asuka Muranishi 26/7/16 Series かたつむりの気になる国際動向 リポジトリ収録論文が「撤回」されたらどうする? Read All 佐藤 翔 26/7/10 Series ワタリポ(ワタクシ的リポジトリ) 狂乱列車をもう一日はダメ、ゼッタイ Read All 阿部 潤也 26/6/19 Report インドで名前のことを考えた : 3rd Global Summit on Diamond Open Access Read All 菊谷 智史 26/6/11 Column はじめてのJAIRO Cloud:個別か一括か それが問題だ。 Read All JPCOAR広報・普及作業部会 26/5/15 Series かたつむりの気になる国際動向 変わりゆくオープンアクセスメガジャーナル Read All 佐藤 翔 26/3/25 1 2 3 ... 7 1 ... 1 2 3 4 5 6 7 ... 7

  • JPCOAR10周年記念! JPCOARウェブマガジン名記事選! | JPCOARウェブマガジン

    Column JPCOAR10周年記念! JPCOARウェブマガジン名記事選! JPCOARコミュニティ活性化作業部会 26/10/13 オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)は、2026年7月27日に設立10周年を迎えました。 10周年記念企画のひとつとして、JPCOAR Community Slackでは「ウェブマガジン名記事選」を全10回にわたって紹介しました。本記事は、Slackで投稿した紹介文をまとめ、再編集したものです。 JPCOARウェブマガジンやその前身にあたる「CoCOAR:JPCOAR Newsletter」に掲載された記事の中から、10周年を迎えた今、改めて読み返したい記事をピックアップしてご紹介します。 「今読んでも学びになる記事」「当時と今との比較ができる記事」「JPCOARの歴史を振り返る記事」など、さまざまな視点で選定しました。 〈目次〉 【歴史】JPCOARウェブマガジンがスタートします!:広報・普及作業部会の11人が語る新ウェブマガの魅力 【学び】「学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針」って何?~はじめてのリポジトリ担当者の疑問~ 【歴史】JPCOAR Newsletter: CoCOAR; 創刊号 【学び】OA義務化に備えてCCライセンスについて考える:横浜国立大学附属図書館での実務経験から 【比較】座談会「機関リポジトリはどこへ向かうのか?」 【学び】OA加速化くんを使ったグッズを考える会議 【歴史】汗と涙のJPCOAR新ロゴ誕生秘話 【学び】ジャーナルってどうやって作ってるんですか? 【学び】ずっと応援してた地下アイドルがメジャーデビューしちゃったような感じ 【学び】シリーズ「かたつむりの気になる国際動向」 【歴史】JPCOARウェブマガジンがスタートします!:広報・普及作業部会の11人が語る新ウェブマガの魅力 JPCOARウェブマガジンがスタートします!:広報・普及作業部会の11人が語る新ウェブマガの魅力 (JPCOARウェブマガジン. 2023/10/23公開) 「JPCOARウェブマガジン」は「CoCOAR:JPCOAR Newsletter」の後継として2023年10月にスタートしました。 キャッチコピーは「オープンアクセスで世界を幸せにするウェブマガジン」。 このJPCOARウェブマガジン最初の記事では、スタート時のメンバー11名が集まり、ウェブマガジンの魅力や展望について語り合っています。 スタートから約3年が経過した今あらためて読み返すと、実際に記事化された企画のアイデアも数多く語られていました。 実現したアイデア(一部) 「オープンアクセス」という言葉や取り組みを広く一般に身近に感じられるように伝える記事 記事内でも触れられていたOA論文紀行はウェブマガジンでも連載を続けています!専門家の方以外にも親しみやすい日本語文献を紹介していますので、ぜひご覧ください! 「べらぼう」をもっと深く楽しむためのOA論文ピックアップ 「光る君へ」をもっと深く楽しむためのOA論文ピックアップ 『ばけばけ』をもっと深く楽しむためのOA論文ピックアップ リポジトリ業務初任者やリポジトリ業務に携わっていなかった方も意識した記事 Q&A形式で参考資料を紹介した記事と、後輩さんと先輩さんの会話形式で読める記事の2本が公開済みです! JAIRO Cloud(WEKO3)ビギナーQ&A ~リポジトリ登録で困ったときは~ はじめてのJAIRO Cloud:個別か一括か それが問題だ。 それぞれ実際にどんな記事になっているか、リンクからぜひご一読ください!   【学び】「学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針」って何?~はじめてのリポジトリ担当者の疑問~ 「学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針」って何?~はじめてのリポジトリ担当者の疑問~ (JPCOARウェブマガジン. 2025/2/5公開) いよいよ本格的に始まった即時OA義務化による論文・データ等の公開。そんな今こそ読み返したい1本です。後輩さん🐦と先輩さん🐧との相談形式を通じて、担当者目線での「どうすればいいの?」に寄り添い、分かりやすく解説しています。 3つの観点でスッキリ整理 「国のOA基本方針とは」「何を求められているのか」「リポジトリ担当者の対応」の3点を軸に、方針そのものの理解から、政策文書だけでは見えづらい実務対応まで、一連の流れとして整理されています。 着任したばかりの方はもちろん、自機関の状況を改めてまとめなおしたい方にもおすすめです。 制度の理解から支援の実践へ 公開が求められる学術論文と根拠データ、制度開始から実際に研究成果が生まれるまでの時間差など、研究者をサポートするために理解しておきたいポイントも。 制度の概要を知るだけでなく、研究や成果物の流通そのものについての理解も深め、自機関で「誰が、何を、どのように支援するか」を考える出発点として活用できる記事です。 記事とあわせて、JPCOARウェブサイトの「 オープンサイエンス関連の基本ドキュメント 」もぜひご活用ください。主要な政策文書や関連資料がまとめられており、初めて学ぶ際や学内関係者へ説明する際の情報源としても役立ちます。    【歴史】JPCOAR Newsletter: CoCOAR; 創刊号 JPCOAR Newsletter: CoCOAR; 創刊号 (CoCOAR:JPCOAR Newsletter. 2017/9/27公開) JPCOAR10周年に原点をプレイバック! JPCOAR設立直後の熱気漂う『CoCOAR:JPCOAR Newsletter』創刊号を紹介します。 JPCOARスキーマの誕生やCoCOARロゴ決定の秘話など、今のリポジトリ基盤へとつながる歴史の第一歩が詰まった1冊です。 CoCOARロゴ決定の秘話と誌名に込められた思い 会員機関からの公募によって決まった誌名「CoCOAR(ココア)」の由来や、日本の伝統文様「束ね熨斗(たばねのし)」をモチーフにデザインされたロゴマークの誕生秘話を紹介。全国の機関が結束して学術情報を未来へつなぐという、当時の強い願いが込められています。 JPCOARスキーマ誕生へのステップ 今やリポジトリ運用に欠かせない「JPCOARスキーマ」のガイドライン案や、Junii2からの改訂背景、国際的な相互運用性を目指した技術的議論など、現在の標準基盤がどのように形作られていったのか、その出発点をたどります。 全国の仲間と歩んだ初期の取り組み JAIRO Cloudの導入事例や研究データ管理(RDM)トレーニングツールの開発、各タスクフォースの活発な活動報告など、コミュニティ全体で課題に立ち向かった熱気あふれるレポートが満載です。 今改めて読み返すことで、私たちが歩んできた道のりと、これからのオープンアクセスの展望を再発見できる1冊です。ぜひリンクから創刊号の内容をご覧ください! 【学び】OA義務化に備えてCCライセンスについて考える:横浜国立大学附属図書館での実務経験から OA義務化に備えてCCライセンスについて考える:横浜国立大学附属図書館での実務経験から (JPCOARウェブマガジン. 2024/10/15公開) 即時OA義務化対応も始まり、論文をリポジトリに登録する際にクリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CCライセンス)に出会うことも増えてきたのではないでしょうか? 本記事では、CCライセンスの基礎知識や付与するメリット、実務上の注意点について、横浜国立大学附属図書館での実務経験をもとに分かりやすく解説しています。 CCライセンスを付与するメリットは? リポジトリの中には、「ライセンス」が検索条件の中に入っている場合があります。そのような場合、CCライセンスがついているかどうか、ということを理由に検索してくる人がいるかもしれません。ライセンスがひとつのアクセスポイントとなり、国際的にも利用されやすくなる可能性もあります。 また、二次利用時の条件を明示でき、利用案内の簡便化にもつながる点もメリットの一つです。 論文へのライセンス付与時に気を付けることは? ポリシーを調べる際に便利なツールは様々ありますが、注記が欠けているものや情報が古くなっているものが含まれていることがあります。担当者自身が、出版社ウェブサイトの著作権ポリシーに直接アクセスして内容を確認することは欠かせません。 当時の記事では触れられていませんでしたが、現在では研究データの扱いについてポリシーを公開している出版社もあります。研究データ登録依頼があった際には、論文とあわせて研究データに関するポリシーの有無も確認するとよいかもしれません。 CCライセンス、聞いたことはあるけれど説明には少し自信がない……という方は、この機会に改めて確認してみましょう! 【比較】座談会「機関リポジトリはどこへ向かうのか?」 座談会「機関リポジトリはどこへ向かうのか?」 (CoCOAR:JPCOAR Newsletter. 2021/2/19公開) 当時の若手作業部会員による「リアルな本音」が詰まった座談会記事です。かつての担当者の期待や戸惑いが、現在どこまで整理され、また一方でどこに新しい希望や課題が生まれているのか。各機関の現場感覚と照らし合わせながら、これからの「向かう先」を考えるきっかけにもなる1本です。 座談会では、機関リポジトリの存在意義に関わる問いが率直に語られています。出版社版と著者版が併存するグリーンOAをどのように利用者へ説明するか、限られたリソースを何へ振り向けるかといった論点は、即時OA対応が本格化した今さらに過熱しているかもしれません。日々の登録業務をあらためて見つめ直す手掛かりになるでしょう。 現在にもつながる、今も共感できる様々な課題や苦労が語られる中で、ひときわ印象的なのは、機関リポジトリは図書館だけで運営するものなのか、大学として何を目指すのか、そして限られた人員の中ですべてを担うことが本当に最善なのか、という問いです。明快な結論を示すのではなく、研究者との小さな対話から始めるという方向性を提示している点も本記事の特色です。 何より、こうした「担当者同士ならでは」の迷いや試行錯誤を分かち合い、共に悩むことも、コミュニティが果たす大切な機能のひとつではないでしょうか。その意味では、コミュニティとしてのJPCOARを象徴した記事のひとつかもしれません。 【学び】OA加速化くんを使ったグッズを考える会議 OA加速化くんを使ったグッズを考える会議 (JPCOARウェブマガジン. 2025/4/23公開) 2024年に開催され大いに盛り上がった「OA広報素材『イイネ!』祭り」で、見事1位を獲得した大分大学の公式キャラクター「OA加速化くん」。この愛らしいキャラクターを活用した広報グッズを勝手に考案してみるという、遊び心あふれる企画記事をご紹介します! 「即時OA義務化」に向けて熱く広報のアイデアを練り上げていた当時の熱気と、本格的な運用・報告段階に入った「今」の業務とを対比しながら、ぜひ業務の合間の箸休めにお楽しみください。研究者や学内を巻き込むヒントが詰まっています! Slackカスタム絵文字からブロック崩しゲームまで!? Slackのリアクションで使えるカスタム絵文字や、扇風機やおもちゃを使ったクスッと笑える動画表現、さらにはWebARを用いた卓上フィギュアや「Pay Wallをぶっ壊す」ブロック崩しゲームまで、ユニークな5つのアイデアと制作秘話を公開。 研究者や学内を巻き込む広報のヒント 一見ふざけているようでいて、実は「いかにして研究者や学内に興味を持ってもらうか」「オープンアクセスを身近に感じてもらうか」という広報の本質的な問いへの工夫が凝縮されています。 CC0素材の活用実践ケース 二次利用が可能なCC0(パブリックドメイン)素材を自機関でどう展開できるか、コミュニティのオープンな発想から生まれた実践例としても必見です。 現場で奮闘する皆さんにクスッと笑える癒やしと、次なる広報のアイデアをもたらす記事です。 ぜひ記事本編をチェックして、自機関での広報のヒントにしてみてください! 【歴史】汗と涙のJPCOAR新ロゴ誕生秘話 汗と涙のJPCOAR新ロゴ誕生秘話 (JPCOARウェブマガジン. 2024/2/29公開) JPCOARのサイト上でも見かける、鳥かごの上に一羽の鳥。2023年6月に決定したJPCOARの新ロゴマークは、きっとみなさんの中でももうすっかりおなじみでしょう。このシンプルなモノクロのデザインを考案したのは、兵庫教育大学の山下真人さんです。ロゴに込めたメッセージや制作の舞台裏についてのインタビューがこちらの記事です。 「論文」のメタファーとしての鳥 最初の案では、鳥はおらず鳥かごだけだったそう。それではロゴを目にしたときに何を表しているのかすぐにはわからないということで、論文のメタファーとして鳥が登場しました。この鳥、フクロウなどの特定の種ではなく、囲われた場所から羽ばたいていくことを表現するための純粋な「ただの鳥」なんです。 囲い込みの「外側」 このロゴのポイントは、鳥かごの「外側」に鳥がいることです。 実はこのロゴには「論文を囲っていてはいけない」というストレートなメッセージの裏側に、もう一つ隠されたメッセージが……本文を読んで、その答えを見つけてみてください👽 新ロゴに込められたメッセージを知ってから改めてロゴを見てみると、見え方も少し変わる……かも? 【学び】ジャーナルってどうやって作ってるんですか? ジャーナルってどうやって作ってるんですか? (JPCOARウェブマガジン. 2025/4/21公開) とある雑居ビルの裏手にあるという「BarOA」を舞台に、Springer Natureの浦上裕光氏とJPCOAR運営委員の鈴木雅子氏による対談が、計4回にわたって繰り広げられます。査読や編集の裏側、それぞれの立場から見たオープンサイエンス、そして共に研究者を支えるための可能性など、出版社と大学の垣根を越えて語られる、Barならではの微醺を帯びたOA茶話です。 知ってる出版社の知らない裏側 編集委員、出版社、エディター、査読者などなど、学術論文出版に関わる様々な立場とそれぞれが担う役割、ご存じでしたか? 購読者、投稿者からはなかなか見えにくいジャーナル出版の舞台裏を垣間見ることができます。この知識があるとないとでは、研究者に対する支援の姿勢もきっと変わってくるのではないでしょうか。 ホットトピック全部盛り 研究評価と論文数、AIによる不正検知、新たな査読方式、研究データの公開とメタデータ、APCやダイヤモンドOAの持続可能性などなど、各回ホットな話題をこれでもかと巡っていきます。よく見かける話題もそうでないものも、異なる立場のざっくばらんな対話を通じて捉え直せることこそ、このシリーズの大きな魅力です。 出版社と図書館は、契約や価格交渉をめぐって向き合うだけの存在ではなく、ともに研究者を支える立場でもあります。互いの仕事や課題への理解を深めることが、新たな協働の可能性や自機関での研究支援のヒントになるかもしれません。学びと気付きに満ちた4杯を、ぜひじっくりとご賞味ください。 【学び】ずっと応援してた地下アイドルがメジャーデビューしちゃったような感じ ずっと応援してた地下アイドルがメジャーデビューしちゃったような感じ (JPCOARウェブマガジン. 2023/10/23公開) JPCOARのキーパーソンである運営委員会委員長の杉田茂樹氏と、広報・普及作業部会主査の野中雄司氏によるスペシャル対談の第1話です。 実は当初、編集して1回完結の記事として公開される予定でしたが、編集担当者から「これ以上カットできるところがありません!」と切実な訴えが入るほど濃密な内容に。急遽ボリュームを拡大し、全3話の連載形式でお届けすることになった話題作です。 エッジの効いたタイトルの真意とは? 「ずっと応援してた地下アイドルがメジャーデビューしちゃったような感じ」というエッジの効いたタイトル。草創期からリポジトリ事業に携わってきた杉田氏が、近年のオープンアクセスをめぐる国の動きや時代の変化をどう捉えているのか、その独特でリアルなタイトルの真意は本編で明かされます。 「ILLという病」と図書館の存在意義 「図書館は利用者のためではなく、科学の進歩のためにある」——。かつて物議を醸した刺激的な言葉の裏にある、学術情報流通の本質や「世界平和・人類の幸福」へとつながる図書館員のアイデンティティについて熱く語り合います。 熱気あふれる草創期の物語と、その先へ LANケーブルを床に這わせていたシステム管理係時代から、スティーブン・ハーナッド氏の情熱に触れた体験まで、日本のオープンアクセスが歩んできた歴史を振り返ります。 歴史の振り返りから始まったこの対談は、第2話・第3話と進むにつれて「国際化のリアル」や「学術コミュニケーションの未来」といった、より深遠で実践的なテーマへと展開していきます。 まずはそのすべての出発点となる第1話を、ぜひじっくりとお楽しみください! 【学び】シリーズ「かたつむりの気になる国際動向」 シリーズ「かたつむりの気になる国際動向」 (JPCOARウェブマガジン. 連載中) 言わずと知れた、同志社大学の佐藤翔先生による大人気連載! ユーモアあふれる語り口と、実務へのヒントに満ちた深い考察で、難しそうな国際動向も身近に、そして面白く学べるシリーズです。 毎回異なる著者近況コメントも必見のこのシリーズ、選出担当者が好きすぎて1記事に絞り切れなかったため連載全体をピックアップしつつ、泣く泣く選んだ個人的おすすめ記事3組をご紹介します。 「 オープンアクセスメガジャーナルの逆襲(?) 」&「 変わりゆくオープンアクセスメガジャーナル 」 まずは2年連続でアクセス数トップとなった大ヒット記事と、その後の変化を追った1本。掲載論文数などのデータを基に、従来型とは異なるメガジャーナルの成長や特集号を中心とする出版モデルを読み解き、大量・迅速出版と研究成果の質をめぐる問題へと考察を進めます。変化の速い学術出版を構造から理解したい方におすすめです。 「 G7±αのオープンアクセス海外動向 」 各国のOA政策を紹介するだけでなく、公開データを同じ物差しで比較し、政策と実際のOA実現状況との関係を検討する大ボリュームの記事です。海外制度を日本の状況と照らし合わせ、機関リポジトリやグリーンOAが果たす役割を考えるための材料が詰まっています。 「 リポジトリ収録論文が『撤回』されたらどうする? 」 いつ自分に起こるかもしれない、リポジトリ登録のその後を考える記事です。情報の信頼性を保つために、撤回情報をどう表示し、出版社側の更新とどう結びつけるか。公開して終わり、ではない、学術情報流通の一部としてのリポジトリのあり方、その運用やメタデータ設計などに直結する問いを投げかけます。 国際動向を追う楽しさと、明日の実務を考える視点を一緒に味わえる本シリーズを、ぜひ気になる回からお楽しみください。 いかがだったでしょうか。 10周年を機に過去の記事を読み返してみると、変わったこともあれば、今なお参考になる話題も多くありました。 今回ご紹介した記事のほかにも、JPCOARウェブマガジンやCoCOARには魅力的な記事が数多く掲載されています。ぜひ気になる記事を探してみてください。 JPCOARウェブマガジンではこれからもみなさまの興味・関心を刺激するような記事をお届けしていきます。 今後の記事もどうぞお楽しみに!   本記事は クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 ライセンス の下に提供されています。 ただし、記事中の図表及び第三者の出典が表示されている文章は CC BY の対象外です。 Previous Next

  • 「学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針」って何?~はじめてのリポジトリ担当者の疑問~ | JPCOARウェブマガジン

    Column 「学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針」って何?~はじめてのリポジトリ担当者の疑問~ JPCOAR広報・普及作業部会 25/2/5 とある 大学図書館を舞台に、はじめてオープンアクセスに関わる後輩さんと、それなりに経験を積んできた先輩さんが、リポジトリにまつわる話をしています。今回は、まもなくはじまる「学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針」(国のOA基本方針)について、一緒に概要を確認してみましょう。 登場人物 後輩さん 他の図書館業務も行いつつ、リポジトリ業務も担当しはじめました。 国のOA基本方針ってなんなの?とちょっと心配しています。 先輩さん 大学図書館でのお仕事もリポジトリ担当としてもそれなりに経験を積んできました。 オープンサイエンス政策については頑張って勉強中です。 国のOA基本方針とは 後輩さん 最近「国のOA基本方針」って盛り上がってますけど、結局どういうことなんですか? 先輩さん ひとことでいうと、国の研究費によってできた論文やデータはできるだけ速やかに、機関リポジトリなどでオープンにしなければならないという政策、かな。私も勉強中なんですけど。 後輩さん 機関リポジトリって言われて自分に関係あるんだってわかりました。政策ってことは、日本中が関係するのですね。 先輩さん そうですね、皆が考えているんですよ。 後輩さん これは何のための政策なんですか? 先輩さん 「理念」が3つに整理されていて、おおまかに、 公的資金による研究成果を公開して誰でも使えるようにすることで、科学技術の発展に貢献しよう。 大学等で利用可能な雑誌や発表する論文の数を減らさないで、購読料や論文発表など日本全体で成果を出すための経済的な負担を減らしたい。 日本の成果をもっと世界に発信する。 ということだと私は思ってます。 後輩さん ええと、……2つめがよくわからないです。 先輩さん 特に海外学術誌、電子ジャーナルは研究のためのインフラなのに、購読料の値上がりや最近だと円安で予算確保が研究機関にとって大きな悩みですよね。電子ジャーナルは契約しないと読めないわけだし。しかも、ジャーナルに掲載された論文をオープンアクセスにするのにAPC(Article Processing Charge)がかかるっていうビジネスモデルができたから、研究機関だけじゃなくて論文を発表する研究者にも経済的な負担がかかっているんです。 後輩さん 学術情報流通っていうけど、出版というビジネスなんですね。 先輩さん そう、研究成果の流通が学術出版社などの市場支配の下に置かれている、っていうのが背景にあるんですね。研究者はこれまでどおり研究活動ができるようにしつつ、でも日本全体で経済的な負担を減らしたいっていうのが2.かな。 今言ったことは「 学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針 (令和6年2月16日)」に詳しく書かれているから、読んでみてください。 後輩さん 政策文書ってよくわからないんですよね……。 先輩さん じゃあ、「 日本の学術論文等の オープンアクセス政策について 」っていう、この基本方針の概要を説明した内閣府の資料が公開されています。スライドに要点がまとめられてるので、文書と併せて読んでみてください。 後輩さん わかりました。 先輩さん 私もはじめはよくわからなかったし、今もいろんな単語を検索しながら読んでます。あとは、こうだと思うけど、あってますか?って誰かに訊いてみるとか。 他機関の人に訊きたいときは、SNSやJPCOARのコミュニティに相談してみてもいいんじゃないかな。メーリングリスト、研修や情報交換の場があるので、同じ疑問を持っている方やいろんな経験・勉強をしている方に相談できると思います。 何を求められているのか 後輩さん 雰囲気はわかりましたけど、まだもやもやしてます。どんな論文をいつ頃リポジトリに登録するんですか? 先生から依頼がたくさんあったら滞りなく登録していけるか不安です……。 先輩さん さっき言った基本方針と、それから 「 「学術論文等の即時オープンアクセスの実現に向けた基本方針」の実施にあたっての具体的方策 (令和6年2月21日/令和6年10月8日改正)」にはもう少し具体的に書かれてますよ。 公的資金のうち2025年度から新たに公募を行う即時オープンアクセスの対象となる競争的研究費[1]を受給する者(法人を含む)は、当該研究費による学術論文及び根拠データの学術雑誌への掲載後、即時に機関リポジトリ等の情報基盤への掲載を義務づける。 [1]対象となる競争的研究費 日本学術振興会:科学研究費助成事業 科学技術振興機構:戦略的創造研究推進事業(先端的カーボンニュートラル技術開発(ALCA-Next)及び情報通信科学・イノベーション基盤創出(CRONOS)を除く) 日本医療研究開発機構:戦略的創造研究推進事業 科学技術振興機構:創発的研究支援事業 [2]対象となる学術論文及び根拠データ 学術論文:電子ジャーナルに掲載された査読済みの研究論文(著者最終稿を含む) 根拠データ:掲載電子ジャーナルの執筆要領、出版規程等において、透明性や再現性確保の観点から必要とされ、公表が求められる研究データ 後輩さん あれ、もしかして2025年度になったらすぐに論文を機関リポジトリに登録する義務が発生して、先生方から図書館に依頼が寄せられるというわけではないんですか? 先輩さん はい、2025年度になった途端じゃないですよ。研究のプロセスと競争的研究費の受給までのスケジュール、両方の理由があります。 まず、研究のプロセスを思い浮かべてみましょうか。卒論書いたときとか、思い出してみて。研究者は文献調査、研究計画の策定、試・史・資料の収集、実験や分析・考察などを経て論文を執筆し、査読を受けたあとに出版可否が決まりますよね。だから研究成果が論文として出版されるまでにはそれなりの期間があります。どのくらいかは、研究分野によって違うんでしょうけれど。 後輩さん 研究をはじめてから論文が出るまではタイムラグがあるんですね。 先輩さん 次に、具体的方策では、2025年度に新規に公募する公的資金、かつ[1]で挙げられている競争的研究費の成果が対象になると書かれています。競争的研究費は一般的に、応募の後に審査を受け、交付が内定します。内定したら交付申請をして、やっと交付決定、その後受給です。使用可能な予算として個々の研究者に配賦されるまでにもプロセスがあるんです。例として 科研費のスケジュール を見てみましょう。 後輩さん 公募してから交付決定まで、時間がかかるんですね。それと、研究種目によってスケジュールが違うとは知りませんでした。 先輩さん だから2025年度に入ったらすぐ登録依頼が増えるというわけではないと考えています。ただ、論文の謝辞を見ていると複数の競争的研究費による成果だと書かれているものもありますし、研究者によっては受給してから新たな研究を始める方と、既に着手している研究内容を組み合わせて論文にする方がいらっしゃるんじゃないかなと思っています。これは想像ですが。 また、大学で生み出される全ての論文が対象でもないですよ。 後輩さん 急に学内の論文がどどーっと押し寄せてくるわけでもないんですね。 先輩さん そうだと思います。でも、あまりのんびりせずにできることを考えておきたいです。それに、査読付き論文が対象とされているけど、それ以上の、たとえば英語論文とか日本語論文とかっていう縛りはないし、科研費は分野を問わず多くの研究者が獲得しますよね。 後輩さん 確かにそうですね。 リポジトリ担当者の対応 後輩さん ところで、「国のOA基本方針」への対応って図書館が担当部署になりますか? 先輩さん 「[1]対象となる競争的研究費」を受給する研究者が所属している機関に機関リポジトリがある場合、原則はその機関リポジトリに論文と根拠データを掲載すると書かれています。だから機関リポジトリがある本学では、公開という役割を担うのは機関リポジトリを所掌している図書館になると私は思っています。その他の役割分担は全学で考えていきたいですよね。 後輩さん あ、そうなんですか。図書館が対応する部分は大きそうですね。 先輩さん ただし、機関リポジトリ以外の情報基盤に掲載することも認められています。 NII RDC上で学術論文及び根拠データを検索可能である分野別リポジトリ等に掲載した場合 NII RDC上で学術論文及び根拠データが検索できないプラットフォームに掲載した際に、資金配分機関への実績報告に学術論文及び根拠データの識別子を記載し、資金配分機関の研究課題データベース等を通じて、NII RDC上で学術論文及び根拠データを検索可能とした場合 Jxivや科学技術振興機構(JST)が開発するリポジトリ((仮称)GRANTS Data)に学術論文及び根拠データを掲載した場合 学術出版社等の電子ジャーナル上で学術論文及び根拠データを即時オープンアクセスとした際に、資金配分機関への実績報告に学術論文及び根拠データの識別子を記載し、資金配分機関の研究課題データベース等を通じて、NII RDC上で学術論文及び根拠データを検索可能とした場合 その他の手段により、NII RDC上で学術論文及び根拠データを検索可能とした場合 この5つをすごくざっくり言うと、何らかの手段でNII RDCで検索可能にするか、JSTのプラットフォーム( Jxiv 、(仮称)GRANTS Data)で検索可能にするか、ですね。いずれも研究者ご自身が対応されることになると思います。 後輩さん NII RDCってなんですか? CiNiiと違うんでしたっけ? 先輩さん CiNiiも含まれますよ。NII RDC(NII ResearchDataCloud)は、管理基盤(GakuNin RDM)、公開基盤(JAIRO Cloud)、検索基盤(CiNii Research)からなるデータ駆動型研究を推進する基盤です。詳しくは RCOSによる説明 を見てください。 後輩さん ということは、研究者に質問されたとき「図書館で用意している機関リポジトリだけではなく、CiNiiで検索できるようにするか、またはJSTのプラットフォームに掲載すればいいです」って言えるんですね。 先輩さん うーん、でもこの政策の「理念」にあるような科学技術の発展や日本の成果の発信に、図書館が貢献できるんですよね。それに大学という組織で機関リポジトリを運用しているのだから、組織の成果は機関リポジトリに集約して発信したいな、と個人的には思います。 後輩さんは業務量を心配しているのかな? 本学で該当する競争的研究費を使っている方がどのくらいいらっしゃるかを調べてみると、少なくとも現在の様子は把握できるかもしれないですね。 後輩さん そうですね。科研費を獲得されている方を「 KAKEN 」で検索してみます。ちょっとでも見込みを立てられたらいいですし。 先輩さん いいですね! ちなみに「 GRANTS 」では科学技術振興機構(JST)による研究課題と「KAKEN」(文部科学省と日本学術振興会が交付する科研費)が統合検索できます。日本医療研究開発機構(AMED)の助成によるものは「 AMEDfind 」で検索できますよ。 後輩さん そんなデータベースがあるんですね。本学の先生を検索してみます。 ほかに、知っておいた方がいいことってあるんですか? 先輩さん 政策に組織としてどう対応するのか、役割分担なんかを他の部署と一緒に考えておきたいですね。それに、 私たちが疑問に思ったことは 研究者からも質問として寄せられるかもしれないから、学術論文を機関リポジトリに登録するときのフローや調査すべきことを整理するのも大事です。 国のOA基本方針では研究データも登録対象になっているので、データが登録できるのか、どうやって登録するのかも考えた方がいいですね。 後輩さん 研究データって登録したことないですし、見当もつかないですね……。 先輩さん 論文に関係するデータを全て公開するのではなく、さっき読んだ「具体的方策」では、掲載電子ジャーナルの執筆要領や出版規程等で公表が求められるものが対象だと、ある程度限定して書かれていましたよね。 資料は、研究データ利活用協議会(RDUF)による「 研究データへのDOI登録ガイドライン 」が参考になるかもしれません。他の機関の例は、 IRDB で資源タイプをdatasetなどに指定して検索すると見つかります。どんなふうに登録しているか確認して、一緒に考えていきましょう。 順番に準備すればきっと大丈夫。まずは論文の登録からですね。 ※ウェブページへの最終アクセス日:2025年1月20日 編集後記 今回は広報・普及作業部会のメンバー3人で政策とリポジトリの実務について取り上げようと企画し、2つの記事を編集しました。次いで公開予定の記事もどうぞご覧ください。(熊﨑)   本記事は クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 ライセンス の下に提供されています。 ただし、記事中の図表及び第三者の出典が表示されている文章は CC BY の対象外です。 Previous Next

  • インターネットという技術に対するキラーアプリケーションは、まだ姿が見えてないと思うよ | JPCOARウェブマガジン

    杉田茂樹氏(JPCOAR運営委員会委員長)インタビュー 第3話 Interview 杉田茂樹氏(JPCOAR運営委員会委員長)インタビュー 第3話 インターネットという技術に対するキラーアプリケーションは、まだ姿が見えてないと思うよ 杉田 茂樹 / 野中 雄司 24/2/26 京都大学 / 富山大学 杉田茂樹=JPCOAR運営委員長 のインタビュー第3話(最終話)。 学術コミュニケーションの歴史を俯瞰しながら、学術雑誌に代わる「キラーアプリケーション」はまだまだその姿を現していないと、杉田委員長は語ります。 オープンアクセスという時代のうねりに身を委ねながら、我々は一体どこへ向かっていくのでしょうか。 実務担当者向けのアドバイスや文献の紹介もしていますので、リポジトリ担当者はぜひ参考にしてみてください! DSpaceが乗っ取られた? N|日本の機関リポジトリ事業が始まって20年が経ちました。あらためて、杉田さんと機関リポジトリとの出会いについて、振り返っていただけますか? S|20年、早いね。2004年にDSpaceとEPrints(ともにオープンソースのリポジトリ・ソフトウェア)を日本語化して各大学で使ってみようというプロジェクトをNII(国立情報学研究所)でやったんです。それに関わったのが当時NIIにいた僕で。このプロジェクトに北海道大学が参加したんですが、その翌年に僕が北大に異動になって、システム管理係長としてHUSCAP(北海道大学学術成果コレクション)の立ち上げに関わることになったんです。 北海道大学学術成果コレクション(HUSCAP)の構築についてのポスター発表(2006年に英国グラスゴーで開催された国際会議Open Schlarship 2006にて) N|その立ち上げのときの悲話はよく聞きましたね。 S|悲話? N|DSpaceが乗っ取られた話。 S|ああ、懐かしいね。そのとき僕ちょうど筑波で長研(大学図書館職員長期研修)に参加してたんだ。若かったねぇ。 N|システム管理係長が不在の間に、サーバが乗っ取られてしまった。 S|うん、乗っ取られたのかなんなのか、7月20日にHUSCAPの試験公開を予定してて、その一週間だか前、僕が長研聴いてるときに、DSpaceが管理者権限でログインできなくなっちゃった。で慌てて、全部クリーンインストールし直したのだったかな。そのとき、僕、札幌じゃなくて筑波にいたので、その作業の舵取りをずっとリモートでやったわけ。 N|研修どころじゃなかったですね。 S|そうそう。でもよくそんなこと覚えてるね。自分でも忘れてた。 N|当時はほんと試行錯誤ですよね。とにかく前例がないから。 S|そうだね。外国でも機関リポジトリはまだ始まったばっかりだったので、数少ない文献を日本語に翻訳してああそうなのかと勉強してましたね。 N|どんな文献を読んでたんですか? S|えーとね、 Nancy Fried Foster, Susan Gibbons.(2005). Understanding Faculty to Improve Content Recruitment for Institutional Repositories(より多くのコンテンツを機関リポジトリに集めるために教員を理解する) 原文: https://www.dlib.org/dlib/january05/foster/01foster.html 日本語訳: https://www.nii.ac.jp/metadata/irp/foster/ Morag Mackie.(2004). Filling Institutional Repositories: Practical Strategies from the DAEDALUS Project(機関リポジトリをコンテンツで満たす: DAEDALUSプロジェクトから得た実践的戦略) 原文: https://www.ariadne.ac.uk/issue/39/mackie/ 日本語訳: https://www.nii.ac.jp/metadata/irp/mackie/ Jessie Hey.(2004). Targeting Academic Research With Southampton's Institutional Repository(サウサンプトン大学の機関リポジトリが対象とする学術研究) 原文: https://www.ariadne.ac.uk/issue/40/hey/ 日本語訳: https://www.nii.ac.jp/metadata/irp/hey/ いちばん初期の頃、これらを何回も何回も読んだ。この3つの文献は今でも通用すると思います。今も悩んでることが昔から悩まれてたんだなーっていう感じがする。 N|数少ない海外先行事例を学びながら、機関リポジトリの構築と運用を試行錯誤しながらやっていましたよね。 S|業務をどんな風に組み立てようとか、運用に関してはそのままコピーできるものではないので、自分たちで一から考えて、いろいろな大学でこうやってみたらうまくいった、うまくいかなかったっていうのを、教え合い盗み合ってきたって感じでしたね。 N|そうでしたね。今日まで長い道のりでしたか? S|あっという間だった。 N|確かにあっという間ですよね。それで、今回JPCOARの運営委員長を引き受けられましたけど、どんないきさつだったのですか? S|JPCOARの運営委員長って互選で決まるから、引き受けたっていう感じでもないんだけど、でもまぁ前任だった木下聡さんから、すんごい軽い調子で(笑)、「次、杉田さんやんない?」とは言われてた。 残されたキャリア N|あっという間に時間が過ぎて、我々も年を取って、何と言いますかキャリアの残された時間というものをどうしても意識する年代になってきたかと思いますが、その辺いかがですか。杉田さんがこれまでやられてきたことを踏まえて、残りのキャリアでこれをぜひとも達成したいとか、そういうものはありますか? S|ない(笑)。ないというか、まだあんまり考えたことがなくてね、今聞かれて考えるんだけども。う~ん、あと4年あるんだけど、4年で何ができるだろうか。何もできないよね。 N|4年ってけっこうすぐですよね。 S|もっと「あっ」という間だよね(笑)。業界の大先輩の尾城孝一さんが、「商業出版に一泡吹かせたかったけど、ちょっと無理そうだ」って、定年前に言ってた。学術情報流通を根っこからひっくり返すのは難しいよね。オープンアクセスも何かゴールがあるかって言うと、あんまり簡単なゴールはなさそうだし。どうすればいいんだろう? N|ほんと、どうすればいいですかね。 S|あの、これは色んな場でよく言ってることなんだけど、印刷術が出来てから、学術雑誌というメディアが生まれるまでに、200年ぐらいかかってるんだよね。それまで、手で書き写してたものが、組版・印刷・製本されて、流通するようになる。そういう形に行き着くまでに、すごくいろんな試行錯誤があって、やっと1660年代に学術雑誌という形に落ち着き、そしてそれが、その後300年ぐらいの間、紙媒体の出版流通という技術に対するキラーアプリケーションとして続くわけです。 N|印刷術の発明から雑誌が誕生するまでに200年もかかってるんですね。 S|一方、この印刷術に代わる電子情報通信っていう技術ができてから、まだ30、40年ぐらいしか経ってなくて、だから機関リポジトリも抜刷交換の真似事だし、電子ジャーナルも紙雑誌の真似事でしかない。どちらも過渡的な形態であって、まだまだ電子情報通信とインターネットという技術に対するキラーアプリケーションは、姿が見えてないと思うよ。そう考えたら、この先4年で何も成し遂げることなんかできない。過渡期の中のただの4年だなーっていう感じがするね。 JPCOARをどうドライブするか N|今回スタートしたウェブマガジンは、これまでリポジトリやオープンアクセスにあまり接することがなかった人にわかりやすい記事も掲載していきたいと考えています。杉田さんは、以前「機関リポジトリの仕事はどうしても学内で閉じがちだけれど、その先は社会や世界につながっていて、そのことをもっと意識するべき」じゃないかっていう話をしていましたね。でも、中小規模の大学で一人でリポジトリの仕事をしていると、なかなか世界とかにまで意識が向かないのではないかと思いますが、その辺り、何かアドバイスとかありますでしょうか。 S|初任者研修等の場でアンテナとしてよくお薦めしてるのが、学術情報流通をテーマにしたブログ、 The Scholarly Kitchen だとか、図書館の契約をテーマに飛び交っている LIBLICENSE というメーリングリストですね。ところで、JPCOARのメーリングリスト(JPCOAR Community ML)って、野中さん(広報・普及作業部会)の担当だっけ? N|そのようですね。現状動いているものなので、今はウェブマガジンに注力かなと思って、頭の片隅に置いているんですけど。 S|メーリスは悩ましいよね。日常業務の話題とか、ちょっと幅広めに誰かがポンポンあげればいいのに。 N|そうですね。でも、個人的には情報共有とか交流という部分は絶対必要だと思っているので、その辺をどう構築していけるか、たとえば、メーリスで難しいところはウェブマガジンで発信するとか、相互補完的にメディアを使いながら、コミュニケーションを活性化できればいいなと思っています。でも、難しいですね。 S|難しいよね。一方で、昔は集会やるのがとても大変で、出張手続きが必要だったりしたけど、今ってオンラインの集会なら、すごく簡単にできるようになったじゃない。「明日、こんなのやります」って、ZOOMのURLを流せば100人くらい、ぽんと集まっちゃう。だから、「こういうことについてちょっと勉強してきたので、皆さんにも紹介します」というような会をどんどんやるといいと思うんだよね。毎週ぐらいのペースで行ってもいいと思うんだけど。 N|毎週……(笑)。ネタは色々あるんでしょうけどね。 S|毎日のようにやってもいいのに。でもまあ、なかなかおいそれとは話し手になってくれないか、みんな。 N|そりゃ、ハードル高いですよ。 S|ちゃんと発表しようとしちゃうからね。 N|手続きも大変だし。 S|でもこれだけ便利になってるんだから、もっと気軽にやったらいいと思うわ。イベント企画したら、2ヶ月前には広報をしてもらわないと困るとか言われたりするんだけど、それは対面イベントの慣習だからね。最近は、自分が企画するイベントは大体「来週やります」ぐらいの案内で、準備も一週間くらいでやってますけど、そのぐらいの感覚でやってもいいですね。ハンドルには遊びが必要です。 N|杉田さんのハンドルは遊びが大きすぎて、ちょっと怖いですけど……。 S|そうだね、小回り効かないもんね(笑)。 N|最後にお聞きしますけど、ハンドルということで言えば、JPCOARを大型バスに例えると、杉田さんは運転手です。我々はこれからどこに向かって行くのでしょうか。 S|ん。これって、なんかうまいこと言わんといかんとこ? N|はい(笑) S|言えんて。運転手っていっても、JPCOARってコミュニティだからね、運転手が行き先決めたりするわけじゃなくて、なんだろな、宴会幹事みたいなもん。色んな大学がそれぞれてんでに色んなことやって、うまくいったりうまくいかなかったりして、そういうのを持ち寄ってあーだこーだやる。だから、これからどこに向かうってのは、JPCOARがっていうより、ひとつひとつの大学が運転手で、それぞれあっち行ってみたりこっち行ってみたりすればいいんじゃないかな。 N|昔からそう言ってますもんね。船頭が多いと船が山に上っちゃうけどそれはそれでいいんじゃないというか。 S|そのほうが面白い。思いつかないようなとこに行くかもね。船なら山だけど大型バスならどこだろ。 N|それは200年後のお楽しみということで。ありがとうございました! (了) → 第1話にもどる → 第2話にもどる 話し手:杉田 茂樹( 京都大学 ) 1967年生まれ。1993年に北海道大学附属図書館入職。2005年から2009年にかけて北海道大学学術成果コレクション(HUSCAP)の設立に携わったのち流れ流れて現職。 https://www.janul.jp/sites/default/files/2025-01/cast1-118.pdf (NO.034 やもしち) 聞き手:野中 雄司(富山大学) 富山大学 学術推進部 学術コンテンツ課(附属図書館)。2001年北海道大学附属図書館採用、室蘭工業大学附属図書館への3年間の出向を含め16年間を北海道大学で過ごす。その後、東京大学附属図書館を経て現職。山も川も海も食べ物も素晴らしい富山を満喫中。   本記事は クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 ライセンス の下に提供されています。 ただし、記事中の図表及び第三者の出典が表示されている文章は CC BY の対象外です。 Previous Next

  • オンライン動画教材「オープンサイエンス時代における研究データマネジメント基礎」をマイクロコンテンツ形式で公開:学びたいとき学びたい分だけ | JPCOARウェブマガジン

    Report オンライン動画教材「オープンサイエンス時代における研究データマネジメント基礎」をマイクロコンテンツ形式で公開:学びたいとき学びたい分だけ 甲斐 尚人 25/9/16 大阪大学  研究データ管理(RDM)の基礎を体系的に学べるオンライン動画教材「オープンサイエンス時代における研究データマネジメント基礎」を、2025年6月10日に国立情報学研究所が運用する 学認LMS で公開しました。   本教材は、「AI等の活用を推進する研究データエコシステム構築事業」で大阪大学が開発した教材をもとに、九州大学およびJPCOAR研究データ作業部会が協働で改修したものです。 研究者・学生・研究支援者がRDMに関する基礎知識をオンラインで学べる内容となっています。教材は研究データのライフサイクルに沿って、段階的に解説しています。各テーマは動画と理解度テストで構成され、合計約60分で全編を学習可能です。全体のコースを修了するとバッジ(デジタル認証)が発行されます。また、本教材は短い単位で構成されたマイクロコンテンツ(※1)形式を採用しており、関心のあるトピックだけを選んで学ぶこともできます。   動画教材の基となる資料(pptxファイル、pdfファイル、mp4ファイル)は JPCOARリポジトリ および 大阪大学学術情報庫OUKA からCC BYで公開され、各機関での再利用やカスタマイズも可能です。 本教材は、オープンサイエンス時代に求められるRDMの基礎知識を柔軟かつ効率的に学べるリソースとして、今後さらに活用が広がることが期待されます。 ※1 数分程度で完結する小規模な学習素材で、必要な知識を必要なときに効率的に習得できるのが特徴。 (1) 教材改修の取り組み紹介(図書館総合展2024)  図書館総合展2024において「JPCOAR研究データ作業部会におけるRDM教材作成の取り組み」として、本教材の開発の背景や改修の詳細を紹介しています。「 研究データ管理支援人材に求められる標準スキル(ver.0.1) 」(※2)と教材トピックの対応関係を可視化し、それに基づいてカリキュラムを設計した経緯を説明しています。また、大阪大学新任教員研修における教材の先行展開の際に実施したアンケート結果を踏まえ、受講者のニーズに沿った改修内容についても紹介しています。   講演資料   講演動画  図書館総合展2024におけるオープンアクセスリポジトリ推進協会関連のイベントをまとめた以下のページからも、講演資料・動画にアクセスできます。   https://jpcoar.org/support/event-archive/libraryfair-2024/ ※2 国立情報学研究所オープンサイエンス研究データ基盤作業部会トレーニング・サブ・ワーキング・グループが公開した、研究データ管理支援人材に必要なスキルの指標。 (2) 教材を活用したセミナーの実践例  私が登壇した文部科学省主催の「研究者のための+αシリーズ vol.35」セミナーでは、本教材を最新情報にアップデートし、制度動向や事例を加えて再構成しました。74機関から225名の申込みがあり、当日は156名の方にご参加いただきました。  本セミナーは、今回紹介した教材を基にしたアレンジ版の一例です。講演後のアンケートでは、「分かりやすい資料と説明で、研究データやそのマネジメントについて理解を深めることができた。本学はリポジトリの運営もこれからというかなり出遅れた状態だが、今後何を意識していくべきかが分かった」、「現場で生じる具体例を活用しながらのQ&Aがいくつも示され、非常に身近で当事者意識を感じさせられる講演だった」といった声をいただきました。こうした反応からも、継続した教材のアップデートと対象者に適した教材のアレンジは受講者の関心と実務的な理解につながっています。   講演資料   講演動画  ぜひ皆様にも、公開している本動画教材をご視聴いただき、ご自身の環境や業務に合わせて活用していただければと思います。 文:甲斐 尚人(大阪大学) JPCOAR研究データ作業部会 主査。大阪大学D3センター准教授。附属図書館研究開発室室員および研究推進本部オープンサイエンス推進室室員を兼務し、オープンアクセスや研究データ管理などオープンサイエンスの推進全般に携わる。学外ではNII研究データ基盤運営委員会委員、AXIESデータマネジメント部会副査なども務める。ウィーン大学Data Stewardコース修了。 ※本記事のヘッダ画像はChatGPTの画像生成機能により作成しました。 本記事は クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 ライセンス の下に提供されています。 ただし、記事中の図表及び第三者の出典が表示されている文章は CC BY の対象外です。 Previous Next

  • RDUFとJPCOARとの協働を考える:RDUF公開シンポジウムを糸口に | JPCOARウェブマガジン

    Report RDUFとJPCOARとの協働を考える:RDUF公開シンポジウムを糸口に 南山 泰之 / 熊﨑 由衣 / 小林 裕太 25/3/21 国立情報学研究所 / 千葉大学 / 千葉大学 研究データ利活用協議会(RDUF) をご存知でしょうか? 産官学の有志からなる団体で、研究データの流通促進のためにガイドライン(「研究データへのDOI登録ガイドライン」ほか)の作成、提言やコミュニティ強化などの活動を行っています。RDUFはJPCOARと活動内容が似ているところもあり、またJPCOAR会員機関の方の参考になる情報発信も行っています。そこで、RDUFとJPCOARの両方に関わる南山と熊﨑とで RDUF公開シンポジウム(2024年12月開催) を振り返りつつ、RDUFとJPCOARとの共通点や相違点、協働等を考える対談を行いました。進行はシンポジウムに現地で参加した小林です。 メンバー ・ 南山泰之(RDUF企画委員会委員長/JPCOAR研究データ作業部会主査/国立情報学研究所) ・ 熊﨑由衣(RDUF企画委員会副委員長/JPCOAR広報・普及作業部会/千葉大学) ・ 小林裕太(JPCOAR研究データ作業部会/千葉大学) RDUF公開シンポジウム 小林|まずはRDUF公開シンポジウムについて振り返りましょう。最初が招待講演で、「生成AI時代における研究データ共有の新たな展開」と題して情報科学技術協会/麗澤大学の 清田陽司先生 からお話しいただきましたけれども、いかがでしたか。 南山|生成AIの話題は2023年の段階から非常に盛り上がっていましたが、その使い方や研究の中での関わりなどについて、イメージが見えている人もそうでない人もいるという状況があったと思います。南山は熊﨑さんや他のRDUFメンバーと一緒に2024年度の公開シンポジウム企画をしており、そもそも生成AIがどういう経緯でできてきて、データの利活用が生成AIでどう変わっていくのか、といった内容を清田さんにお話いただけないか、とお話したことがきっかけになります。個人的には、データがオープンでフリーであることが前提の研究の世界から、徐々に産業に近づき価値が生まれてくるにつれてデータの囲い込みが始まり、さらにまた異なるデータをオープンにするような動きが出てきて、といったデータの歴史的な流れが見えて、非常に興味深かったです。 熊﨑|私は清田先生が IDR (情報学研究データリポジトリ)に企業データを提供されたこと、関連して研究と教育、コミュニティ全体の発展についてのお考えを伺えたのがとてもよかったです。 南山|RDUFって半分ぐらいは図書館員を始めとする研究支援者の方、もう半分くらいは研究機関や研究者の方がいらっしゃる場なので、図書館系の実務に限らない自由度の高い企画ができるおもしろさがあり、非常に貴重だと感じます。 小林|招待講演はこれから先の展開を見据えてどう考えていくかという足がかりになるような講演だったと思います。次のプログラムはRDUFの活動報告ですね。印象に残ったことはありますか? 熊﨑|企画委員会などでお話を伺っているので、すぐには出てこないのですが……。小林さんは現地で参加されていかがでしたか? 小林| 研究データへのDOI登録促進 や ライセンス など、これから先に我々が直面する課題に対してのガイドラインなどが既にRDUFから成果として出ているのが印象的でした。こういう成果物をもっと共有できたらいいですし、JPCOARの方々にもこれを機に知っていただけるといいのかなと思いました。 熊﨑|ありがとうございます。 小林| JDARN (Japan Data Repository Network推進部会)もかなり興味深いです。分野ごとのデータリポジトリ担当の方々が集まっていると思うんですが、ここまでのコミュニティや活動はJPCOARではたぶんまだできていなくて。JPCOAR研究データ作業部会での感触としては、研究データを主として扱っていこうとしている、あるいは実務面で困るところまでデータを扱う経験をしている人がまだそれほど多くないように感じます。それに比べると、かなり先を走っていて参考になるんじゃないかなと思いました。 南山|(コミュニティが立ち上がっているモチベーションとして)JDARNの方々に限らないかもしれませんが、データリポジトリに関わっている方は、研究者自身である、または研究分野に関する知識を持っているという体制上の理由が考えられます。また、JDARNでよく議論になりますが、ご自身が運営するデータリポジトリ自体が組織に根付いておらず、使われないサービスは維持できないという危機感から、意義や運用による効果を説明する必要を感じているという運営や体制の課題があります。そのためにデータリポジトリの国際認証取得に向けた検討などを共同して行い、データリポジトリの価値を高める活動に取り組んでいます。 熊﨑|活動の初期は小委員会として「 CTS要求事項とアイテム 」や「 研究データリポジトリ整備・運用ガイドライン 」など様々な成果物を出されていましたよね。 南山|信頼性に関する一定の要件を満たすリポジトリを認証する Core Trust Seal (CTS) の取得に関心のある方が集まって議論を始めたんです。その過程で日本でもデータリポジトリの認証ガイドラインが作れるといいよね、と話が及んでまとめたのがそのガイドラインです。 熊﨑|いまはどんな議論をされているんでしょうか。 南山|データリポジトリ運用上の課題を投げかけてコメントし合うなどの、実務的な情報交換をしています。 小林|データ共有・公開制度検討部会の活動報告に「お悩み相談会」を実施したとありましたが、JDARNの方々にも相談できるんですか? 南山|はい。RDUFにおける今年度の試験的な試みとして機関会員を中心にお悩みを伺い、課題の洗い出しをお手伝いしつつ、ざっくばらんな議論と交流の機会を設けることにしました。事前のヒアリングでは、データ共有や公開のお作法やデータに付与する利用条件に関するお悩みが多かったため、データ共有・公開制度検討部会のメンバーが主にお話しています。一方で、お悩み相談会自体は部会が主催する建付けになっていますので、データリポジトリに関するお悩みがあればJDARNにも尋ねられます。 小林|続いて、ライトニングトークとポスターセッションですね。ライトニングトークが7件、そのうち現地でポスターセッションをされたのが5件でした。 南山|全体的にシステムまわりの話が多くなったなという認識です。 小林|手前味噌ながら千葉大学と平木先生(NII)の研究データガバナンスの話以外は、割とプラットフォーム的な話でしたよね。一見システム系の人が集まるコミュニティにも思えますが、そうではないんですよね? 南山|はい、今回たまたまです。公開シンポジウムのライトニングトークは2021年度、個人会員の方々に発表の場を設けて利活用の事例を集めるという意図でスタートしました。以来毎年バラエティ豊かな報告をいただいています。システム系の話も当初はそれほど多くなかったと思いますが、こういった話題で発表や議論する場が少ないということなのかな、という気がします。 小林|確かに。図書館系だと日本でリポジトリがはじまった当初は開発などの発表も多かったのかなと思いますが、いまは状況が変わっていますね。 Code4Lib JAPAN もありますが少し性質が違うかもしれませんね。 熊﨑|これまでのライトニングトークのタイトルを見ると、開始当初の2021年はシステム系の話題も、データポリシー策定の推進に関するご発表もありました。そこから、ガバナンス、メタデータやRDMの教育・教材など各機関の取り組みも多様になっています。研究データの利活用というテーマでありつつ、いろんな切り口があり、また、現在の日本の状況を示しているようで興味深く感じました。 南山|その切り口は非常に大事で、今後深く理解したいなと思っています。RDUFは利活用協議会という名称ですが、利活用に関する課題のパターン化が難しくて。従来は、ライセンスやリポジトリなどの大きなキーワードのもとに小委員会や部会が立ち上がっていました。例えば教育や研修、アプリケーションの開発などの新しい切り口でもっと議論が充実してくると、発表もしやすく集まる場ができやすいのではないかと思っています。 小林|話題が戻りますが、ライトニングトークでシステム系の話題が出るのは、多様だから、だと思います。研究分野が多様だと汎用的なシステムを使いづらい人たちも出てきて、そうすると自分たちで構築してやっていかなきゃいけない。例えばJAMSTECさんの発表は岩石や生物のサンプルにPIDを付与し、公開システムを開発しているという内容でした。これはJAMSTECさんや地球科学分野だからこその課題の共有だと思うんですよね。やっぱりRDUFが多様だからこそいろいろな発表が出てきたのかなという気がします。 南山|そうですね。図書館という枠組みだと、もちろん大学図書館、公共図書館などと違いはあってもある程度扱っているものは同じなので、研究データにおいては議論を深めるのが難しい可能性もありますよね。研究者から「この岩石サンプルを扱っているが、図書館では何をやってくれるの」と言われたとき、まず前提知識がないと「岩石サンプルって何ですか」から始めることになります。 小林|大学においても、今後起こり得る課題や前提を把握・共有するのにとても参考になりそうですよね。 RDUFとJPCOARの活動や共通点 熊﨑|そういえば、今年のライトニングトーク発表者の所属機関はどこもJPCOARの会員なんですよね。JPCOARという枠組みでは見えてこない活動が、RDUFの場で発表されるのが興味深いです。 南山|確かにそうですね。RDUFに近いところでは、私が所属するJPCOAR研究データ作業部会の活動がそうかと思いますが、研究データ作業部会では参加メンバーが把握している課題にフォーカスしつつ、他方では課題の洗い出しのためにアンケート調査をしたり、その分析から次の活動を決めていったり、といった活動の進め方をしてきています。ですが、RDUFの方々に取り組みを報告する機会は意外となかったかもしれません。 熊﨑|私はRDUFの企画委員として、小委員会の活動を活性化したい、たくさんいらっしゃる個人会員の顔がみえて活動しやすくなるといいな、と考えています。JPCOARも会員機関が780ほどと大きな団体になっていて、アクティブな方を増やしたいのは同じではないかと思います。RDUFとJPCOAR、コミュニティとしての性質や活動は違うかもしれませんが、今の南山さんのお話だと課題の設定は通じるものがありそうですね。 南山|課題を探して活動するという面で、両者は近いと思います。RDUF小委員会の初期の活動に、研究データへ付与するライセンスの実態調査があります。ライセンスの付与には研究分野の考え方や慣習によって相違があるので、その違いを調査して「 研究データの公開・利用条件表示ガイドライン 」を作成しました。ウェブ検索した限りでは、徐々に国内大学・研究機関での活用が広まっているものの、実際に研究データ関連の業務をしているユーザーへ十分にリーチできていない面もあります。RDUFの立場からは、JPCOARがそれぞれの大学や研究機関の文脈でガイドラインを使って評価していただけると有難いですね。 熊﨑|RDUFの成果物のユーザーかつ評価者に、JPCOARの会員機関がなり得るということですよね。 南山|そうです。ガイドラインなどをつくる段階から連携していくことも、もちろん可能だとは思うんですけども。ただ、活動内容に近しい部分はありつつも、全くお話ししたことない人たちと新たに議論する場をつくるって結構難しいと思うので。 小林|確かに、RDUFとJPCOARで活動しているメンバーはそれほど重なっていないかもしれませんね。 南山|(メンバーの違いは)個人的にはコミュニティの性質の違いかなという気がしています。RDUFは有志の人たちが自分たちがやりたいことを実現するためにその場を使うというスタンスで活動していて、何か与えられた課題があるわけじゃないんですよ。その基本スタンスは外さずに、できないことは別のところでやればいいっていう、それだけの話だと思っています。JPCOARはどちらかというと、図書館や機関リポジトリコミュニティの課題を汎用的に解決するためにみんなでやりましょうという、実務志向の団体だと思っています。やりたいことというより、目の前に既に課題はあるわけですよね。 小林|性質の違いが把握できてきました。熊﨑さんも何か組織の共通点や違いを感じる部分はありますか? 熊﨑|RDUFは個として参加、JPCOARの作業部会は機関として参加という印象があります。でもどちらも共通するのは、参加者や参加機関が多くかつアクティブな方は限られているのかなと。ただ、機関としても個人としても、活動に参加して流れをつくることに加われるのがメリットだと思うので、そういう方がより出てくださるといいなと思います。 南山|確かに、活動することへの動機付けには違いがありそうですね。一点、活動に参加してくださっている方々に十分なものを返せているかには、悩ましいところがあります。自己の成長という観点だけではなく、機関としてRDUFやJPCOARに参加して得られることをもっと考えたいなと。 熊﨑|政策や学術情報流通が変化していますし、例えば情報発信ひとつとっても何が必要とされているか、というような機関や個人のニーズを考えるのも大事なんだろうと思います。でも幅広いんですよね、JPCOARは会員機関の規模も関心も。 南山|JPCOARの場合、会員機関のバラバラな関心をつなぐ仕組みがないことが一つの課題だと思っています。同じ問題で困ってるという声はいろいろな場で聞きますが、困っている人たちが困ってることを議論する場をJPCOARは提示できてないんですよ、恐らく。セミナーや各種シンポジウムで活動の発表は積極的に行ってきているけれども、発表をするだけでなく意見交換もするなど、関心をつなぐ仕組みがあるといいですね。 小林|個人的には、新任担当者研修はそういう場として機能していたかなと思っています。 アーカイブ によると現在はオンライン研修のようですが、少なくとも僕が受けたときはNIIでの集合開催でしたし。機関の大小はあっても新任者という共通の前提があり、情報共有がしやすかったと思います。機関の大小やリポジトリ担当者の体制など、それぞれの置かれた状況が変わっていくと思うんですが、その後のフォローアップの場はあまり多くないのかもしれないですね。 熊﨑|バックグラウンドが共有できるような、個別の悩みや状況に寄り添う場が必要なんでしょうか。JPCOARも地域研修をしていたことがありましたよね。 南山|機関リポジトリの実務担当者の多くは係員から係長クラスの方々だと思いますが、そうすると、その地域の単位での人的ネットワークが大事になるかなと。ただ、コロナ禍を経てオンライン化されてしまった難しさがありますね。 小林|はい、そういう意味では、今回のRDUFのシンポジウムに現地で参加したのはとてもよかったと個人的には思っています。オンラインだと同じ場にいる人の顔が見えませんよね。ポスターセッションでこれまで関わりがなかったけれど、共通の目標や課題を持っている人たちとお話しできたのが、僕にとってはかなりプラスだったという気がしています。自分がまだ考えつかなかった課題やそれに対するアプローチなどをお話ししていく中でつかめたのがよかったです。 南山|ありがとうございます。同じRDUF会員なので、ぜひ今後もお話していただけると次に繋がると思います。前の話題に引き付けて言えば、今回のライトニングトークの発表者は全員JPCOARの会員機関だったということですし、今後も互いにコンタクトして一緒に活動することもできそうですね。機会をとらえて1組でも2組でもオーバーラップする人が生まれたら、それは成功じゃないですか。 小林|なるほど。RDUFの小委員会や部会の活動は、いま図書館界で直面している問題の一歩先に行っているように感じました。そういう潮流についていくには、RDUFの活動に参加することでかなえられる部分があるのかなと思います。 RDUFとJPCOARの協働の可能性 小林|ここまで、RDUFとJPCOARの共通点や相違点、カルチャーなどの話が出てきました。ここからRDUFとJPCOARが将来どうなっていくとよいのか、協働の可能性について考えたいと思います。先ほどオーバーラップする部分や、成果物と評価の面での協働は話題になりましたが、ほかに見えてきたことはありますか? 南山|RDUFは割と新しい団体なので、イベントの共催などによってRDUFの活動紹介をしたり仲間を増やす議論の場を提供したり、という活動をしてきました。ですので、シンポジウムやセミナーの共催は、連携の仕方としてまず考えられそうです。翻ってJPCOAR研究データ作業部会の主査として考えると、現在もAXIESやNISTEPと協働でデータ分析をしているように、既に外部と連携しています。これは実務寄りの活動として設定したテーマを、ほかの団体の力を借りて行うという協働の仕方です。同様に、例えばRDUF企画委員会のメンバーの方々に「こういう知見が必要だからJPCOARと一緒に」とお声掛けするのもよいのかなという気はします。 小林|個人的には、今回RDUFのシンポジウムでは参加者の方々とのお話で得られるものが多かったので、イベントの共催はコミュニティ形成の場としても作用するという意味でいいんじゃないかなと思いました。 南山|これまでの議論を振り返って、たぶんRDUFは図書館の方にとって非常に参加しやすい学会なのではないかと思い始めました。一般的な学会は分野別ですし、図書館情報学の学会は幾つかありますけども、実務的な立場からはハードルが高く感じる面もあるかと思います。同じように実務のことを考えている学会ってそんなにあるわけじゃないですし。そういうふうに参加していただくのはとてもいいですね。 小林|そうですね。熊﨑さんも何かありますか。 熊﨑|私はこのウェブマガジンの記事がひとつの連携の試みです。JPCOARの広報・普及作業部会員としては、参加する方々のコミュニティの強化やお悩みの解決につながるような情報発信ができたらいいなと思って活動しています。一方、RDUFは勉強させていただこうと参加し始めました。小林さんと同様に、RDUFの多様な活動や視点そのものがとても参考になるので、JPCOARの皆さんにもお伝えしたいと思っています。RDUFとJPCOARは協働できることもあるでしょうし、でも組織の違いから、同じ課題に取り組んでも違う結果や違う議論になるのかもしれないですね。 南山|そういう意味では、合同で課題や取り組みを持ち寄る場があってもいいのかもしれないですね。お互いのシンポジウムやセミナーに個別に参加することはできますけれども、それはお互いの文脈でしかないので。特定の話題を共同で取り扱い、意見交換できると変わるのかなという気もしました。 熊﨑|自由に話したり事例を報告をしたりして、そこから課題発見や解決につなげる場があってもいいのかもしれないですね。 小林|外には出てこないけれど個別の機関がおもしろいことをやってるというのはどちらにも共通することですよね。だからそこでコミュニティ形成の可能性もあるし、お互いに考えてもみなかった課題や回答が得られるかもしれないですね。 南山|どういう場をつくればできるんだろう。イベント開催だけでなく後からも研究データ利活用に関する取り組みを見られるように、ウェブサイトをつくれるとよいかもしれません。JPCOARにはウェブマガジンがありますが、それだけではなく取り組みを顔の見えるかたちで紹介して一覧できるともっと交流が進むのかもしれないですね。イベントであればシンポジウムの予稿集のようなかたちで残るといいのですが。 小林|たしかに公開資料を手がかりにして、別のセミナーでもこの人の発表を聞きたいというモチベーションになることはあります。 南山|ひとつ、合同セッションを提案してみましょうか。RDUFとJPCOARで。同じ目的を持ってる人たちがその場で議論するというのがとても大事なポイントだと思います。発表するだけというよりは、参加者も発言できるような場をつくれるといいんですね。以前JOSSで熊﨑さんとも一緒にコンセプトが近いセッションを企画しましたね。 熊﨑|「 機関リポジトリでの研究データ公開に向けたグループディスカッション 」ですね。 南山|はい、同セッションではあくまで個人として機関リポジトリにデータを登録するときの課題の洗い出しをしていただきました。このときのように、例えば個人の実務的なお悩みを取り上げて向き合うのは非常に重要だと思います。議論や連携の糸口にしていければいいですね。 小林|具体的なイメージが出たところで、最後に、読者に一言お願いします。 熊﨑|私はJPCOARやRDUFについて知り、業務のなかでRDUFの「 成果物 」やJPCOARの「 研修資料アーカイブ 」や「 セミナーまとめ 」を使っていただきたいです。それから、何か困っているなら一緒に動いたりもがいたりしてみませんか、です。まずは個人が参加しないと組織の活動にもつながらないので、一緒に考えてくださる方がふえたらいいなと思っております。 南山|やっぱり実務担当者がどれだけやりやすくなるかが重要だと思います。RDUFとJPCOARの場合、研究データを扱うためにどう取り組むかを考えるのが共通テーマになると思いますが、担当者個人が悩みを解決できる場になればいいと思いますし、RDUFとJPCOARのお互いの立場からそれを支援する取り組みがどんどんできるとよいです。合同でできるところは合同でやって、おのおのの個性を発揮するところはおのおのでやって。そういういい関係が築ければいいなと思います。 小林|ありがとうございました。 ウェブページの最終アクセス日:2025年2月26日 ※本記事は個人の見解に基づくものであり、所属組織を代表するものではありません。 話し手:南山泰之(国立情報学研究所) もともとは某研究所のライブラリアンでしたが、目録好きが高じてメタデータの世界へ。最近では研究者のデータ管理行動そのものをモデル化してメタデータに落とし込もうとしています。オープンサイエンス、データキュレーションなどを研究キーワードにしつつ、実践指向のコミュニティ構築を目指して活動しています。 話し手:熊﨑由衣(千葉大学) 教員、コンサルティング企業(図書館、産学連携担当)、専門図書館を経て大学図書館にきました。”オープンサイエンス”なおしごとに関わってから、すこしずつ経験やご縁がつながってきたようにも感じます。いまはRDM教育や研究支援に関心があります。 聞き手:小林裕太(千葉大学) 友人からの「暇なら図書館の授業うけようぜ」がきっかけで図書館員に。文学部卒ですが、気づけばWebサイト作ったり、システム管理したり、配信設備考えたりする人になっていました。最近はVRとか3DCGに興味があります。   本記事は クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 ライセンス の下に提供されています。 ただし、記事中の図表及び第三者の出典が表示されている文章は CC BY の対象外です。 Previous Next

  • サッカーからオープンアクセスについて思うこと | JPCOARウェブマガジン

    ワタリポ(ワタクシ的リポジトリ) Series ワタリポ(ワタクシ的リポジトリ) サッカーからオープンアクセスについて思うこと 大谷 周平 24/5/17 琉球大学 JPCOAR作業部会のメンバーにお仕事紹介をしていただきながら、個人のリポジトリ的なことがらも語っていただく連載企画「ワタリポ(ワタクシ的リポジトリ)」。 第2回は「次期JAIRO Cloud移行タスクフォース(-2023年度)」の大谷周平さんにご執筆いただきました。  ここ数年は息子がサッカー部に入ったことの影響で、地元のJリーグチームの観戦が趣味になっています。毎週末、一喜一憂の日々、憂の割合が高めな気がしますが…。そんな地元チームやサッカー観戦に関する記事を調べてみると 熱狂的サッカーファンは負けたら命の危機!? 英大学が“ストレス”を研究「悲惨な試合になるほど…」(サッカーダイジェスト 2020年1月26日付) https://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=69203  この記事の元になった論文は購読型のジャーナルに掲載されていますが、共著者がリポジトリに掲載しているので、オープンアクセスで読むことができます。 元論文:Devoted fans release more cortisol when watching live soccer matches https://doi.org/10.1002/smi.2924 同論文が公開されているリポジトリ: https://pureportal.strath.ac.uk/en/publications/devoted-fans-release-more-cortisol-when-watching-l ive-soccer-matc  また、自分が応援しているチームについては、国内のリポジトリにも以下のような論文が公開されています。 プロスポーツチームが根差す「地域」とは? : マルチスケールで展開するFC琉球をめぐる多様な主体の思惑と戦略 http://hdl.handle.net/10748/00010154  冒頭に書いたようにここ数年で観戦するようになっただけなので、歴史的な経緯や調査分析された論文があるというのは興味深く読みました。  センセーショナルな記事の根拠となっている論文であったり、日常にかかわるものが一定のルールに従って記録され、オープンになっていることは、普段は意識しなくても重要なことに思えます。メディアでDOIやURLなどの典拠が示されないことに不満を感じることが多くあります。これは紙幅の制約が最大の理由だとは思いますが、あわせて学術論文などへのアクセスが限定的であり、例え典拠を示してもアクセス出来ない人が大多数であったということも影響しているかもしれません。多くのメディアがウェブ上でも情報を展開していることから、すくなくともウェブでは紙幅による制約はありませんし、オープンアクセスが一般的になり、識別子やライセンスの明示など利用に関する環境が整備されることで、メディアでも典拠が適切に記載されるようになることを願っています。  と、無理矢理、趣味の話からオープンアクセスに繋げたところで、業務では機関リポジトリ、図書館システム、雑誌契約、大学出版会などを所掌する係にいます。学生時代に、NACSIS-CATの多言語化に伴い、韓国語目録の遡及アルバイトをしたことで、情報を組織化することで、広く資料が認知され利用可能になるということに感銘を受けて、大学図書館員になりました。自機関のコンテンツをオープンしていく、機関リポジトリの業務はそれに通じるものと考えています。    一方で、オープンアクセスの注目度が上がっている昨今ですが、正直なところ、仮にグリーンオープンアクセスが理想的な形で実現したとして、それは現在の学術情報流通の抱える問題の解決につながるのであろうか、という疑問はあります。当然ながら、簡単に解決する問題であればとうの昔に解決しているはずなので、現在のような機会を活かし、関係者と問題を共有し、模索していくことが重要だと考えています。私もその一端に関わる者として、今後も出来ることや面白くなりそうなことに取り組んでいきたいと思います。  JPCOARでは2017年度から、広報・普及作業部会、コミュニティ強化・支援作業部会、コンテンツ流通促進作業部会、次期JAIRO Cloud移行タスクフォースなどに参加してきました。JPCOARウェブマガジンの前身?である、JPCOAR Newsletter: CoCOARの編集企画や、JPCOARウェブサイトの運用、メーリングリストの立ち上げ、SCPJの移設、JAIRO Cloudの問い合わせ関係の業務をやってきました。2020年度以降は、ほぼ次期JAIRO Cloud移行(WEKO2→WEKO3)に伴う仕事でした。いろいろ反省はありますが、兎にも角にもWEKO3への移行が終わったことにほっとしています。  作業部会に参加することのメリットは、やはり全国のオープンサイエンスやオープンアクセスに関わる機関の方々とのつながりができることだと思います。作業部会に入ったからといって、初めから高度な知識が要求されるわけでもないので、それこそ学内で機関リポジトリの運用について相談出来るような人がいないと悩まれている方ほど、得るものは大きいのではないでしょうか。誰でも最初は初心者ですので、お気軽にご参加検討してください。  つながりという意味では、JPCOARの活動を通じて2回の海外発表の機会(2017年韓国、2018年台湾 ※ヘッダ画像は韓国の天帝淵の滝です)も得ることが出来ました。それぞれの国でもちろん事情は違うのですが、意外と悩んでいることは似通っていると感じ、勇気づけられたのを覚えています。韓国のときには、出張旅費の調整が出来ていなかったり、2回目は台風のせいで滞在を延期したり(帰国後も自宅が一週間停電断水…)と、出張事務でJPCOAR事務局には迷惑を掛け通しということばかり覚えています。新型コロナ禍を経て一時期はオンラインイベントばかりでしたが、最近は現地開催も増えています。 韓国 Asia Data Weekでの発表 台湾 ETD 2018の表彰  JPCOARのような組織は海外出張に限らず、個々の大学ではなかなか機会を作ることや取り組むことが困難な問題を共同で検討する場でもあります。コミュニティとしてやるべき事はやりつつ、やりたいことを実現するための場として作業部会に参加いただければと思います。  サッカーに限った話ではありませんが、さまざまな個性をもった選手が勝利という共通の目的に向かっていくことが、観戦の魅力だと感じています。オープンアクセスのコミュニティも、個人としても機関としてもそれぞれの個性を活かして、持続可能な学術情報流通の構築(そもそもの共通の目的は?という議論はありそうですが)に向かっていければと願っていますし、私も自分にできることを続けていきます。 [1] ストラスクレイド大学はElsevier社のPureを使っているんですね。サッカーダイジェストの記事は、BBCの記事を元にしたものなので、この論文が典拠というわけではないのですが…。 [2] Asia Data Week 2017  https://jpcoar.repo.nii.ac.jp/records/60 [3] ETD 2018  https://jpcoar.repo.nii.ac.jp/records/137 文:大谷 周平 福岡県北九州市出身。そろそろ地元よりも沖縄で過ごした期間の方が長くなりそうです。普段はかりゆしウェアで仕事しているので、年に数回ネクタイしたりすると、周囲から驚かれます。業務でプログラミング(おもにPython)を書いている時間が楽しかったのですが、生成AIに書かせれば事足りてしまうことが多くて、楽にはなりましたが楽しい時間はへってしまって、すこし残念な今日このごろです。   本記事は クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 ライセンス の下に提供されています。 ただし、記事中の図表及び第三者の出典が表示されている文章は CC BY の対象外です。 Previous Next

  • ジャーナルってどうやって作ってるんですか? | JPCOARウェブマガジン

    BarOA|第1夜 : 浦上裕光氏×鈴木雅子氏|1杯目 Talk BarOA|第1夜 : 浦上裕光氏×鈴木雅子氏|1杯目 ジャーナルってどうやって作ってるんですか? 浦上 裕光 / 鈴木 雅子 25/4/21 Springer Nature / 九州大学 とある下町にある雑居ビル。裏手の階段を降りた先にあるBar Open Access(BarOA)では、様々な思惑を秘めた大人たちが和やかに好きな飲み物を片手に談笑している。さて、今宵はどんなお話が展開されているのやら...... (2025/10/27追記)Springer Nature Japan公式ウェブサイトでご紹介いただきました: 【お知らせ】学術情報の舞台裏を探るBarOA(Open Access)シリーズ記事の公開 — JPCOARウェブマガジンより | https://www.springernature.com/jp/news/20251024-announcement-jpcoar-baroa-jp/27822716 \今宵のお客様/ 浦上 裕光(Springer Nature) 岡山県生まれ、千葉とカリフォルニア育ち。大学からポスドクまでアメリカとドイツで化学関連の分野で研究に携わり、国内企業の研究職に。その後、出版業界に転職し11年強。化学は好きなので、まだ時々論文を眺めます。最近は読書と海外旅行から離れてしまっているので、そのうちまた再開したいと考えております。 鈴木 雅子(九州大学) 学術情報センター(現国立情報学研究所NII)で採用され、大阪大学に転出。諸事情により北海道大学に転勤したのち、小樽商科大学、北海道大学、旭川医科大学、静岡大学、NII、名古屋大学、神戸大学、九州大学、と転々としてきた。住んだ所みな都。『月刊DRF』やJUSTICE『jusmine』を創刊・命名した若かりし頃のヒラメキやパワーが今や見る影もないため、最近は体力をつけるべく山登りを楽しんでいる。 〔 1杯目  2杯目   3杯目   4杯目  〕 1. お互いの職場・業種 鈴木(以降S)| ちょっとお隣座ってもよろしいですか?鈴木と申します。 浦上(以降U)| はい、ぜひぜひ。浦上です。 S| マスターから、Springer Natureにお勤めとお聞きしたんですけど。Springer Natureって、元々はSpringerとNatureと別々の会社でしたよね。 U| そうですね。2015年に合併しました。その頃、僕はまだいなかったのですが、Springerがドイツの企業でNatureがイギリスで、それぞれの背景があるので、2つの違う文化が合わさった、っていうようなことは聞いています。 S| じゃあ、どちらかにいらっしゃったわけじゃなくて、別の会社からSpringer Natureに。 U| はい。全く違う出版社にいまして。 2021年2月に Springer Natureに転職しました。COVID-19のため、当初はほぼフルリモートでした。 S| 転職されたんですね。出版社の方って出版社から出版社に移られる方が多いイメージがあります。 U| 国内の営業職はそういったイメージがあるかもしれません。逆に国内において編集関係者の転職は少ないような気がしています。海外もそうかもしれませんが、印象としては業界内、社内の転職・異動が多いような気がします。国内において、本当はもうちょっと、出版社から大学や研究機関、逆に大学や研究機関から出版社みたいな転職があれば、もっと面白いんじゃないかな、と思うんですけど。 S| 今のお話だと、社内でいくつか部門があって、社内で異動があるってことですか?意外です。 U| Springer Nature Japan内の社内の異動もありますよ。日本オフィスでも200名以上いるので。 S| そんなにたくさんいらっしゃるんですか! あ、図書館もよくそう言われるんですよ。カウンターにいる職員だけと思われて、バックヤードに本を買ったり整理したりする職員がたくさんいることに驚かれがちなんですが、200名とは・・・ U| そうです。結構大きくて。エディター関係、つまり編集部でおそらく30人ぐらいですね。 S| ん?後の170名の方は? U| 営業だったりマーケティングだったり広報であったり、普通の会社にある課が基本的に揃っています。いろんな方がいますよ。 S| 海外の会社って、ポストに応募して働くのかなと思ってました。会社に終身雇用されて、社内で部署をぐるぐる回る日本とは違うというイメージ。 U| そうですね。会社に入ってから配属を決めていくとか、キャリアアップするために色々な部署を経験させて、といったなんとなくイメージとしてある伝統的な考え方とはちょっと違う感じです。自分の限られた経験からの話になりますが、欧米では雇用の時点で専門性を見ているのかなという感じがしました。そもそも雇用の方法も違います。日本は一括採用を行っている会社が多いと思うのですが(通年採用を行っていながらも)、私が把握している範囲での欧米の組織では通年がスタンダードのような気がします。 図書館ってどんな感じなのでしょうか。 S| 図書館も色々だと思うんですけど、私が勤めているのは国立大学の附属図書館で、昔は国家公務員の採用試験でした。法人化後も、全国共通の一般試験と図書館の専門試験を受けて、その上で各大学での試験をして採用されます。「図書系職員」枠で採用されるので、図書館の中でぐるぐる回るって感じですね。小規模大学では、図書系として採用せず、大学内でぐるぐる回るところもあります。 2. 志望動機・来歴 U| ちなみに鈴木さんは、どうして大学図書館司書になられたのですか? S| 元々中学か高校の図書室の先生になりたかったんですけど、大学の時に図書館でふと、カウンターに座ってるお姉さんはどうやって図書館のお姉さんになったんだろうって、興味があって突撃したんですよね。そしたら、じゃあちょっといらっしゃい、って事務室に案内してくれて。そこで色々教えてもらって、大学の図書館に勤めるのもいいな、って思ったのがきっかけでした。浦上さんはなぜ出版社に入られたんですか? U| 僕は元々、歴史が好きだったんですよね。でも高校生の時に、なんとなく歴史じゃ将来食べていけないと思って理系コースに入りました。遺伝子組み換え食品が騒がれている頃で、サイエンスと社会の捉え方との差を埋めるようなジャーナリストになりたいと思って、「ドクターまで行かないと」とまだ大学にも入っていなかったのに何となく思ったんです。ドクターを取った後は普通にポスドクをやっていました。 研究は面白かったんですが、アカデミアに残るのは難しそうだと思って、出版社やコンサル、メーカー等、色々就職活動しました。最初はメーカーに就職したんですが、そこは結構アンハッピーで……。入社初日ですね、もうここにいるのは長くて2、3年だなと思って。そう思っているうちに、ヨーロッパのポスドク時代の仲間から、出版社にこういう採用があるから応募したらと言われて、それで出版社に入ったのがきっかけですね。 S| ヨーロッパの大学で学ばれてたんですか!じゃ、海外の大学図書館で勉強してたんですね。 U| 大学と大学院がアメリカで。ポスドクがドイツですね。社会人になって、日本語でメールを書くのに苦労しました! 大学の頃は図書館で勉強することもあったんですけども、大学院では、あまり通いませんでした。僕の頃にはジャーナルは基本的に電子化されていたと思うので、図書館に行く必要ってほとんどなかったんですよね。だから、博士論文を提出する時ぐらいしか使った記憶がなくて。学部生の時に大学図書館で初めて論文の検索方法とか教えてもらった記憶はありますね。 S| Springer Natureの前は、どこにお勤めされていたんですか? U| 英国王立化学会(Royal Society of Chemistry、以下RSC)ですね。そこに7年半ぐらいいました。 S| どんなお仕事をされてたんですか? U| RSCに入った時、日本オフィスは1人だったんですよね。その後3人になって、事務の方、営業の方とEditorial Developmental Manager兼Japan Managerの私でした。Editorial Developmental Managerですが、ざっくり申し上げると出版をとおしたエンゲージメント活動で、プライオリティとして、高いクオリティの論文投稿を増やすことと、ボードメンバー(Board member)、 編集委員ですね、の数を増やしていくっていうこと、またジャーナルのビジビリティを上げること。RSCへの親近感の向上やブランドを展開していくために、さまざまな学会やシンポジウムでの協賛やコラボレーションをとおして賞のセットアップをさせていただいたり。シンポジウムの開催・共催や論文執筆や出版に関する講演もしたりしていましたね。 S| 化学会ですもんね。ちょうどご自身が研究されてた分野だからなじみ深いですね。 U| そうですね。とはいえ、大学と大学院はアメリカだったので、当時はACS(American Chemical Society)のジャーナルを主に読んでおり、RSCのジャーナルは日常的にはそこまで読んでいなくて。それに、研究生活のほぼ全てが海外だったので、日本の事情が全くわからなくて。すごい有名な先生なのに、当初はそれを深く知らないままお付き合いさせてもらってたこともありましたね。 3. 編集委員(Editorial board)と査読(Review) S| 編集委員というお話がありましたが、ずっと疑問に思っていたことがあって、お聞きしていいですか?出版社があって、ジャーナルがあって、それぞれスタッフがおられる、ジャーナルの編集委員会の委員もいらっしゃる、どういう関係になっているんでしょう?例えば、投稿論文の査読者を決めるのは誰なのか?各ジャーナルの値段を決めるのは誰なのか?教えていただきたいです。 U| 編集委員、それは、エディトリアルボードメンバーですね。ボードメンバーやエディターとも言いますね。たぶん出版社によって違うんですけど、査読者を決める、つまり論文のハンドリングって観点から見ると、大きく分けて三つのタイプがあるんですね。これはSpringer Natureに限った話ではなく、私が見てきたものになりますが、一つ目は、大学の先生等、外部の専門家の方が論文をハンドルするタイプ。二つ目は、外部の先生でなく出版社の専門のエディターが論文のハンドルを全部するタイプ。で、最後の三つ目は外部の専門家の先生方、出版社の専門エディターの両方がハンドル可能なタイプ。 S| どのタイプが多いとか、やりやすいとかあるんですか? U| 聞いたことのあるフィードバックでは、投稿者からすると、外部の先生の方が、より専門性のある人に論文をハンドリングしてもらえるっていう見込みがあったり。一方外部の場合、さまざまな理由、状況から、投稿先のジャーナルにおいて論文のハンドリングが難しいかもしれない、ということもあったり。出版社のエディターはその分野において先生方ほど専門性はなくともさまざまな論文を見てきているので幅広い知識があるんじゃないかと思います。両方がハンドル可能なタイプのいいところは、投稿する側として、自分の好みのモデルを選べるところですね。 S| 査読者を決めるのは編集委員、エディターというお話でしたが、1つのジャーナルに何人くらいいらっしゃるんですか?そんなにはいらっしゃらないですよね。 U| ジャーナルやそのサイズで結構変わってきますが…Springer Natureだと全体で何万人の単位ですよ。Springer Natureのジャーナルは約3,000誌あるので、例えば1つのジャーナルで10人と考えても3万人です。2023年のデータでは17万人ぐらいですね。 S| そんなに!とはいえ、3,000誌で17万人なら、単純計算で1つのジャーナルに50人か60人ですか。たしかに、年に12号出たとして、論文単位では何本出るんだって話ですね。オンラインになってページ数も増やせますもんね。 U| それぞれの分野の中で更にサブカテゴリーがあるからその専門家の先生がいらっしゃらないと、論文って適切にハンドリングできないんですよ。耳にしたことのある話だと、学際研究の場合、研究のある一面だけでは新しくなくても、合わせると新しいということがあり、内容にあわせて各分野の適切な査読者に投げてレビューを返してもらうのですが、各査読者からのフィードバックをあわせた上での適否の判断というのは結構難しいようです。 S| 自分の研究分野ではない分野の査読者はどうやって見つけるんですか? U| 難しいですよね。だから、学際的なコンテンツをちゃんと回している雑誌のエディターやチームはすごいなと思いますね。それだけ見識や視野が広くないと、そういった人にちゃんと査読を依頼できないので。 今は査読者候補の選定をサポートしてくれるようなツール もあって、それを利用することもあるとは思うんですけど。それでもとても大変な仕事だなとは思いますね。 S| 先ほど、出版社が論文をハンドルして全部やるタイプもあるというお話がありましたが、それは出版社のスタッフがエディターもする、今の「大変な仕事」もやっちゃうということですよね?大変だ。何人くらいいらっしゃるんですか?私はこの雑誌の担当、みたいな感じですか? U| 社内で論文をハンドリングしているエディターは多数いるのですが、人数は把握しておりません。対象のジャーナルはそれほど多くないですが、例えばNatureおよびNatureリサーチ誌、Nature CommunicationsやCommunicationsシリーズがそれにあたります。出版社のエディターで、実際に論文をハンドルする役割の場合、私の把握している範囲では、1誌のみの担当なんですよね。一方で、査読には直接関わらないエディターもいて、そのような場合は複数ジャーナルを持っているような感じです。ただ、その場合は査読には入ってこないです。独立していることは大切だと思います。エディターの仕事の内容によって、何誌を受け持つかっていうのは変わってきますね。 基本的にNature系列は一人1誌ですね。Springer系列だと10誌ぐらい持っている人もいます。他の出版社で、中には50誌持っている人とか聞いたこともあるんですが、そうなるとおそらく内容面でなく、編集方針に関するディスカッション、データ分析や学会誌の編集委員の先生方との関係をマネージメントするような役割になるんじゃないかなと推測しています。 →2杯目へつづく ~ 今宵のドリンク(1杯目) ~ U)まずは豆乳ハイ S)生ビール。あ、撮る前に飲んじゃいました ※BarOAは架空のバーです。 ※対談は2024年11月に行われたものです。内容・所属等は対談時の情報に基づきます。   本記事は クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 ライセンス の下に提供されています。 ただし、記事中の図表及び第三者の出典が表示されている文章は CC BY の対象外です。 Previous Next

  • AIってもう出版に関わっているんですか? | JPCOARウェブマガジン

    BarOA|第1夜 : 浦上裕光氏×鈴木雅子氏|2杯目 Talk BarOA|第1夜 : 浦上裕光氏×鈴木雅子氏|2杯目 AIってもう出版に関わっているんですか? 浦上 裕光 / 鈴木 雅子 25/5/30 Springer Nature / 九州大学 とある下町にある雑居ビル。裏手の階段を降りた先にあるBar Open Access(BarOA)では、様々な思惑を秘めた大人たちが和やかに好きな飲み物を片手に談笑している。さて、今宵はどんなお話が展開されているのやら......。 店名のとおりオープンアクセスの話、と思いきや、それぞれの立場から見たジャーナル、投稿、査読の話へ。ホットなAI活用の話題もつまみながら、また新たなグラスがカウンターに並びます。 (2025/10/27追記)Springer Nature Japan公式ウェブサイトでご紹介いただきました: 【お知らせ】学術情報の舞台裏を探るBarOA(Open Access)シリーズ記事の公開 — JPCOARウェブマガジンより | https://www.springernature.com/jp/news/20251024-announcement-jpcoar-baroa-jp/27822716 \今宵のお客様/ 浦上 裕光(Springer Nature) 岡山県生まれ、千葉とカリフォルニア育ち。大学からポスドクまでアメリカとドイツで化学関連の分野で研究に携わり、国内企業の研究職に。その後、出版業界に転職し11年強。化学は好きなので、まだ時々論文を眺めます。最近は読書と海外旅行から離れてしまっているので、そのうちまた再開したいと考えております。 鈴木 雅子(九州大学) 学術情報センター(現国立情報学研究所NII)で採用され、大阪大学に転出。諸事情により北海道大学に転勤したのち、小樽商科大学、北海道大学、旭川医科大学、静岡大学、NII、名古屋大学、神戸大学、九州大学、と転々としてきた。住んだ所みな都。『月刊DRF』やJUSTICE『jusmine』を創刊・命名した若かりし頃のヒラメキやパワーが今や見る影もないため、最近は体力をつけるべく山登りを楽しんでいる。 〔  1杯目  2杯目  3杯目   4杯目  〕 1. オープンアクセスとの出会い 浦上(以降U)| 大学図書館ではどういったお仕事をされているのですか? 鈴木(以降S)| 図書館にはいろんな仕事がありますよ。いろいろやってきました。 U| じゃあ、例えば今までの、図書館でのお仕事の経験で、一番楽しかったことはどういうことですか? S| 一番楽しかったのは……このバーの名前から言わされているわけじゃないんですけど、やっぱり、最初にオープンアクセス(OA)が入ってきた時です。機関リポジトリを構築して学内の先生方の著作論文を公開していくグリーンOAですね。図書館の新しい仕事をイチから作ってるって感じました。 U| なるほど。 S| 先生方が研究論文を書くための支援、必要な論文を読めるようにする仕事だったのが、加えて、先生方が書いた研究論文を学外に公開する支援を始めることになったわけで、今まで図書館では思いもしなかった仕事だったので、どうやったらいいのか全然わかんなくて。手探りで本当にいろんなことやりました。海外の事例をできる範囲で真似したり、国内他大学の担当者と相談したり、先生方へのインタビューもたくさんやって。どの先生の話も興味深かったし、応援してくれる先生が増えて、楽しかったですね。そこで教えてもらったことをつなげて機関リポジトリを作っていったという感じです。 あ、ちょっと順番が前後して、その前のことになるんですが、あの方、ハーナッド(Stevan Harnad)先生が日本に来られて、図書館総合展で檄を飛ばされたんです。「論文著者はもっとたくさんの人に読んでほしいし、出版社もOKだと言っている、あとは大学図書館が機関リポジトリのサービスをやるだけなんだ、何やってるんだ」って。単純だから、「そうなんだ、うちの先生方のためにやらなくちゃ!」と思いました。ハーナッド先生は世界を提唱して回っていたんですよね、なんかこう、世界とつながっているというか、海外の大学図書館の人たちと一緒に取り組んでいるという感じも面白かったです。……あれがもう20年近く前の話ですか。 U| 今振り返ると、化学分野はOAが入ってくるのはあまり早くなかったのでしょうね。大学院を卒業する15年前やその後のポスドクになって、ようやく、OAってものがあるんだ、出版に費用がかかるらしい、っていう感じでしたね。僕が鈍感なだけだったのかもしれませんが。本当、分野によって違いますよね。 S| そうですね、本当に。20年前も、プレプリントとしてどんどん出していく分野もあった一方で、化学の分野ではグリーンOA一切許してません、というジャーナルが多かった印象があります。浦上さんが最初にOAに触れたのって、いつぐらいの話ですか? U| 本格的に関わったのは、出版社に入ってからでしたよ。自分も論文をいくつか出しているんですけど、博士課程の頃もポスドクの頃も、OAってあんまり考えたことがなくて。出せそうなジャーナル、出したいジャーナルに出す、って気持ちが先にきますし、所属していた機関では幸いにも多くのジャーナルが読めたので、OAに意識して触れる機会はあまりなかったですよね。気付いたらOA論文が少しずつ増えてきたっていう感じだったのかな。 2. ジャーナルに対する意識:投稿・購読 S| やっぱり研究者にとっては、OAかそうでないかとかよりも、早くその論文を出したいっていう気持ちの方が強いんでしょうか。 U| 論文によると思うんですよ。自分のベストワークの場合は、おそらくOA、非OA関係なく、まず出したいところ、出せるところに出したいっていう気持ちが一番強いと思います。 基本的には、まずは出したいところに出すだとか、自分のコミュニティー内で、自分の仲間が読んでいるところにまず投稿する、というのが一番多いと思うんですよね。 少し話がそれますが、例えば、 Nature Communications というOA誌がありますが、あれは一般誌なので、研究領域的にはどんな研究でも投稿できちゃうんですよね。これはすごい強みだなって思います。 どういうことかと言うと、化学の研究者から聞いた話ですけど、化学の研究者が生物学者とコラボレートする時、化学の専門誌からは出しづらいことがあるようです。場合によっては内容も合わないかもしれませんが、生物学者からすると、自分の分野で読まれていない、あまり知られていないジャーナルに出してもバリューがないわけです。それが、どの分野の研究も掲載していて、またさまざまな分野に認識されている一般誌・学際誌で、さらにOAだと、誰もが読めて共通の価値ができてくる。分野を超えて認識されているジャーナルは強いなと思いました。 S| なにしろ、Natureってついたら、読みたいって思いますしね。 U| 恐縮です。 S| Natureとつく雑誌もいっぱい出てますね。 U| いっぱい出ているんですけど、とりあえずジャーナルを出している、というわけでもないんです。 やっぱり世に送り出す以上は、コミュニティーにとって意味のあるものを出版したいと考えています。研究者コミュニティーからの需要、研究の動向や市場の要望を見ながら発刊が決められていくのだと思います。そういった理由がないと、新しい分野でジャーナルを出しても貢献できないと思うので。新しい分野での出版は、基本的にはどの出版社も戦略的に決めているとは思いますけどね。 S| 図書館でも、どの雑誌を購読するかは委員会で決めるんですけど、新しい雑誌を買って欲しいっていう希望は多いんですよね。だけど、予算は限られているから、何か購読を止めないといけない、そう言うと、止めるのは困る、っておっしゃる。お気持ちは大変良くわかるんですけどね。 研究者である先生方が「こういう雑誌がほしい」とおっしゃって雑誌のラインナップが増えているとすると、なんだか自分で自分の首を絞めてしまっているのかもしれないですね。 U| ちなみに、読みたいジャーナルを決めていく時って、どういう判断で優先順位を付けたりされるんですか? S| 大学によって違いますし、やり方はそれぞれです。 でも、もう実際問題、新しい雑誌買う余裕全然ないです(泣)。止めていく話しかないし、中止してもね、雑誌の価格が上がっていくから。 U| そこは難しいところですね。以前 STMのレポート で見た情報だと思うのですが、ジャーナル数に関しては300年ぐらい前からの増加傾向のようです。どうやら、研究開発への投資額と、研究者の数と、論文やジャーナルの数に相関があるようです。国の研究開発への投資が増えれば、研究者の数やアウトプットの情報も増え、またそのような中、新しい分野が育つと、ジャーナルの数も増えてくるということだと思います。なお、学会側の需要の可能性もあるかと思います。 3. 1本1本の論文の価値 S| でもさぁ! あ、でもさぁとか言っちゃいけない。ちょっと酔っぱらってきたのかな。 その、雑誌の数だけじゃなくて、論文が出過ぎなような気もしないでもないです。例えばOAジャーナルだと1号に100本とか論文が載っているものもありますよね。 U| はい。多いですよね。先程の投資額、研究者数、ジャーナル数増加の話に加え、1本1本の論文の価値とは何か、すなわち研究評価や習慣の影響も大きいと思います。現時点では、研究者としても質の高い論文をたくさん出した方が多分メリットが大きいのではないかと思います。キャリア形成に重要である、外部資金の獲得や賞の対象になりやすいだとか、学生のエンカレッジやトレーニングの一部等、色々あると思うんです。さまざまな要因が合わさって増えるんだと思います。 S| 最近は数よりも、主要な業績3つを評価対象にしているような例もありますよね。たくさんあっても読めないし。 仮に、論文数が減ると、出版社の方は困りますか? U| どうなんですかね。ジャーナルによりけりだと思いますが、研究者や研究コミュニティーに選好されるジャーナルの方が持続性があるのではないかと思います。 今って確かに論文が多すぎて、たぶん、研究者も読みきれないと思うんですよ。 以前目にしたことのある 統計 で、昔に比べて今の研究者は論文の数は多く読んでるんだけど1本に充てる時間が短いのではないかという説明が出ていました。また、論文工場(Paper mills)からのクオリティーの疑わしい論文だとか、フェイクデータとかが増えてくると、今度は別の問題として、そういったものを取り込んでしまったAIが、もしかしたら質の高い情報を生成できなくなる、ということも考えられますよね。研究環境全体として、論文の量ではなく質で、という方向に評価や関心の軸が向くことは良いことだと思うのですが……。 S| そうですね。AIの話が出ましたけど、もう今、AIで論文書けちゃいそうですよね。そうすると、さらに論文が増えちゃうような気がしますね。 U| 最近、Sakana AIが、 AIサイエンティスト というのを作って、そのAIが研究をする、っていうのをやってましたね。まずアイディアを作って、それを実験して、その論文を書く、っていうのを全部。確か arXiv で最近出たんじゃないかな。 S| 本当ですか! アイデアまで……。人間は、どこに……。 U| 細かくは覚えていないのですが、テーマの枠決めとチェックぐらいだったかもしれません。ぜひ読んでみてください! S| 今後、どうなっていくんでしょうね、学術情報流通は。 AI査読とか、チェックはもうAIでやってます、みたいな話はありますか? U| いや、査読プロセスの全てをAIに置き換えるのはまだ難しいかなと。おそらくどの出版社も、AIを使った査読は、頭にはあると思っています。ただ、AIに全部任せるとまでなると、まだ先の話かなと個人的には思っていて。 著者としても、AIに判定されて落ちました、で納得するのかっていう話もあるかもしれません。現時点ではまだ整ってないんじゃないかなっていう気はしています。 Springer Natureでも、論文審査の話ではないですが、AIを使って、AIが作った文章やフェイクイメージを検知するソフトウェアとか、そういったものは作り始めています。なので今後、出版業界にも色々出てくると思います。 S| AIチェックってどんなチェックをしてるのか、気になりますね。 U| プレスリリース も出てますのでお送りします。ぜひ見てみてください。 研究機関側が、自分たちでどれだけチェックしたいのかな、っていうところにちょっと関心があります。面白かったのが、海外のある研究機関に行った時に、自分たちの機関から投稿される論文は全部AIチェックにかけたい、やばそうなものは投稿前に全部検知したい、よくないリサーチプラクティス等の傾向をピックアップできるかもしれない! みたいな話をされてたんですね。 査読の目的は、研究の明確性、堅牢性、および再現性を向上させるのに役立ち、掲載の可否を決めることに活用することで、不正チェックじゃないんですよね。もちろん、大学内で論文投稿を全部見るなんて現時点ではおそらく無理ですけど、もうちょっと、こういった不正防止なんかの話し合いができたらいいなって、この話を聞いたときに思いましたよね。 S| いいですね! 共催でセミナーやってみたいですね。 U| はい、喜んでさせていただきます。 あと、これはAIに限らない話ですが、色々出てくるって意味ではおそらく、研究者の方々は大変だと思います。従来型のジャーナルもあれば、プレプリントもあれば、Taylor & FrancisがやっているF1000みたいなものもあったり。査読モデルも、シングルブラインドからダブルブラインドからオープンから……。あとは、プレプリントからジャーナルへの投稿に連携するようなものが出てきていますよね。さらに、データジャーナルだとか、プロトコルとか、あと最近、ブロックチェーンを使ったものも試みがあるらしく、今後さまざまな出版の形が出てきたりするだろうし。 それを研究者が全部フォローするのはかなり大変だと思います。 4. 査読と投稿 S| 今おっしゃった、ブラインドの査読の方法、シングル、ダブル、オープンって? バーにいるとウィスキーの話みたいですね。 U| そうですね。シングルブラインドは、従来型ですね。著者から査読者の名前は分からないけど、査読者の方は著者の名前がわかるんです。ダブルブラインドは両方分からなくするっていうものです。 シングルブラインドでは、査読者に著者の名前、所属、国とかがわかると、あるいは名前から男性か女性か推測できるとUnconsious Bias(無意識の偏見)で審査に影響を及ぼすのではという懸念があって、なら、ダブルブラインドで両方隠したら、よりフェアになるんじゃないかな、っていうのが元々の始まりだと思います。 ただ、ダブルブラインドも結構難しくて、中には、著者の名前を隠しても、論文を読めば内容やレファレンスから著者が誰かわかると言う先生方もいらっしゃるんです。また、名前を隠すっていうのは逆バイアスになる場合もあるらしく、ある海外の先生から聞いた話だと、自分の名前や所属を隠すのは自信が無いという逆のバイアスに繋がる可能性があると言うんですね。難しいです。 オープンは、2種類あって、査読者の名前をオープンにするものと、査読の中身、やりとりは公開するけれども、査読者名はクローズドのままのものがあります。 確か、トリプルブラインドの試みか提案もあったんじゃないかな。編集部の方も名前が分からないみたいな。コミュニティーを使ったものもあるし、ほんといろいろです。 S| 査読と言えば、昔、 PLoS ONE が、APCも安くて、最低限の査読だけして論文を世に出します、読む側が評価するんだ、って「OAメガジャーナル」として出てきたのがインパクトありました。そういうOAジャーナルも増えているのかもしれないけど、ブラインドかオープンかの他に、ちゃんと査読するか、間違いが無いかだけ査読するかみたいな種類の違いもあるんでしょうか。ジャーナルによって。 U| ジャーナルによって役割が違うじゃないですか。新規性がどれくらい大切かとか。ジャーナルのフォーカスによって、しっかりしたサイエンスを出版することは大切だけれども、新規性はそこまで求めないジャーナルであれば査読もそのような目的でされると聞いております。 査読者として、特に新しいジャーナルであまり親しみがない場合、査読の対応は結構難しいんじゃないかなとも思います。 S| 今はみんな電子ジャーナルになって、掲載する論文の数やページ数は気にしなくてもいい感じですか。例えば昔は100本投稿があってもこの号には何本しか載せられないというのがあったかもしれないけど、今はどうなんでしょう。 たくさん論文が載る号もあれば、今号はちょっと不作ですね、みたいなのもある……あれ? もうそもそも号なんてないんでしたっけ? U| それもジャーナルによってやり方が全然違うと思うんですよ。でも、憶測ですけど、冊子体がないジャーナルは、出版数は気になっても、昔ほどあまりページ数は気にしていないのかもしれないですね。 → 3杯目へつづく ~ 今宵のドリンク(2杯目) ~ U| 大好きなジン S| オリオンビールのエール? 珍しいですね ※BarOAは架空のバーです。 ※対談は2024年11月に行われたものです。内容・所属等は対談時の情報に基づきます。   本記事は クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 ライセンス の下に提供されています。 ただし、記事中の図表及び第三者の出典が表示されている文章は CC BY の対象外です。 Previous Next

  • OA加速化くんを使ったグッズを考える会議 | JPCOARウェブマガジン

    Talk OA加速化くんを使ったグッズを考える会議 南雲 修司 / 山下 真人 / 植山 廣紀 25/4/23 東京学芸大学 / 兵庫教育大学 / 岡山大学 南雲 | 昨年、JUSTICE(大学図書館コンソーシアム連合)とJPCOARの共催で「OA広報素材「イイネ!」祭り」[1](以下、イイネ祭り)が行われました。この「イイネ祭り」は、オープンアクセスに関する広報の素材を関係機関で共有してどんどん活用していきましょうという企画でしたが、そこで1位になったのが大分大学さんの「OA加速化くん」[2]でした。 この「OA加速化くん」はパブリックドメイン(CC0)で公開されているため、「イイネ祭り」の趣旨に則って、我々も率先して「OA加速化くん」を活用したグッズを考えてみましょうというのが、今回の会議の主旨になります。よろしくお願いします。 山下 |「 イイネ祭り」2024年の年末、すごい盛り上がりでしたね!南雲さんも「JPCOAR委員長賞」受賞おめでとうございました!! 南雲 | ありがとうございます、私は賑やかしのつもりで応募したのですが、身内(JPCOAR)の賞をいただいてしまい、お恥ずかしい限りです。。 植山 | おめでとうございます!  山下 | 同じ部会員としてとっても嬉しかったです!今日は「イイネ祭り」栄えある一位を獲得された「OA加速化くん」のグッズどんなものが出てくるんでしょうね。楽しみです! 1. Slackカスタム絵文字 JPCOAR Community Slackの絵文字選択画面 OA加速化くんがリアクションで使われている様子 南雲 | 1つめは実はもう実際に使っているものなんですが、OA加速化くんのSlackのカスタム絵文字です。先日、JPCOARの新しいコミュニティツールとしてSlackを開始[3]しましたが、そのSlackでOA加速化くんの絵文字を使えるようにしています。 山下 | OA加速化くんの絵文字いいですね!絵文字のコミュニケーションですね。私もSlackなどで業務のやり取りする機会がありますが、なんやかんや(いやてんやわんや)ありまして、Slackでの報告が深夜になったときに、メンバーから数秒後に絵文字のリアクション(その時はグーのイイネ!マーク)があったときに涙した夜を思い出します。でも、一番右のただ立ってるだけの「OA加速化くん」の絵文字がなぜか、じわっと面白いですね。 南雲 | 棒立ちのOA加速化くん、味がありますよね(笑)みんな絵文字でリアクションもらえると嬉しいと思うので、OA加速化くんのように楽しい絵文字を使えるようにすることで、コミュニケーションが加速したらいいなと願っています。 植山 | なんだかポーズが違うと、表情豊かに見えますね。僕はバンザイして嬉しそうなのが好きです(笑) 2. OA加速化くん動画(扇風機編) https://video.wixstatic.com/video/9ce0e6_deac622e03534a04832db13cfdf4622e/1080p/mp4/file.mp4 山下 | 2つめはこちらの動画なんですが、図書館にあったふる~い扇風機に「OA加速化くん」を貼り付けてみました。OA加速化くんをパネル貼りにして胴体と腕は固定、羽の部分に足部分をくっつけて回してみました。個人的には「弱」スイッチから徐々に「強」へと速度を上げていくところが難しかったですね。 南雲 | まさにこういうものが見たくて今回の企画を考えました!シンプルにSNSとかでウケそうですし、館内に置かれた扇風機がこうなってたりしたら「何これ?」ってところから広がりそうで最高ですね。 植山 | 「弱」から「強」への切り替えもできるとは……。全力で加速してますね! 山下 | ありがとうございます。「OA加速化くん」と初めて出会ったときに、アナログなものと組み合わせてみたいなぁと思いつきで作ってみましたが、撮影時に図書館利用者が二度見してみましたね(笑)。 3. AR卓上OA加速化くん https://video.wixstatic.com/video/9ce0e6_8849b7985aca410b967c3906c1b37887/480p/mp4/file.mp4 南雲 | 3つ目は、AR(Augmented Reality)のOA加速化くんです。Web上でARを簡単に作成するツール[4]が公開されていたので、それを使わせていただきました。 マーカーをスマホのカメラで読み込むことで、OA加速化くんを卓上に呼び出すことができます。図書館のOAの広報物にマーカーを印刷して遊んでもらったり、うまくサイズを調整することで、OA加速化くんと一緒に写真を取ったりとかもできるんじゃないかなと思います。 山下 | お~、OA加速化くんが浮き上がって見える!めちゃくちゃ嬉しそうなOA加速化くんですね。OA加速化くんは表情が無いので腕と足の表情が、ARで浮き上がると、より強調されて魅力的ですね! 南雲 | まさに!表情がないのに表情豊かに見えるのがOA加速化くんのキャラデザの素晴らしさですよね! 植山 | ARってこんなに簡単に作れるんですね!? 「卓上に呼び出す」っていうのと映像のシュールさのギャップが面白いです! 4. OA加速化くん動画(おもちゃ編) https://video.wixstatic.com/video/9ce0e6_99d112ec479d46edb8293e008dd32898/1080p/mp4/file.mp4 山下 | 4つめはこちらの動画なんですが、某ゲームキャラクターの車のおもちゃを改造してみました。テーマは「OA加速化くんは、どうやったら実際に加速できるのか」です。 植山 | OA加速化くんがリアルの世界に出てきたみたいですね。自由自在に動き回っていて面白いですね。マークにJPCOARのロゴが使われているのも細かいですね~(笑) 南雲 | 映像のクオリティがヤバいですね。いまさらですがOA加速化くんってOpen Access Week[5]のロゴがベースなので、この動画とか、海外でもウケたりするんじゃないでしょうか。 5. ぶっ壊せ! Pay Wall!(ブロック崩しゲーム) 植山 | 5つ目は、昔懐かしいブロック崩しゲームです。ChatGPTと協力しながらコーディングをして、HTML、CSS、JavaScriptのみでゲームを作成しました。こういったショートなゲームは、ふとやり始めるとはまってしまいますよね。 ライフがなくなったときの表示 南雲 | Pay Wallを壊すっていうテーマとブロック崩しというゲーム性がカチッとハマった感じが素晴らしい!遊んでくれた人の結果を「これまでに壊したPay Wallの数」として累計を表示したりしたら一体感が出そうです。 山下 | ファミコン世代の私には刺さりますね!レトロな感じもGOODです! 植山 | このゲームはPay Wallを壊すことがコンセプトですので、これを仕事中にやっても怒られないはずです(ウソ)。 南雲 | ということで5つのグッズを考えてみました、ご覧になった方々の自機関での活用の参考になれば幸いです。そして素敵なキャラクターを考案し、CC0で公開いただいている大分大学さんには改めて感謝申し上げたいです。山下さん、植山さんもいろいろアイディア出していただき、ありがとうございました、楽しかったです。 山下 | いや~こちらこそ、お誘いいただきありがとうございました。楽しかったです。めちゃくちゃ真面目に、しかし、きちんとふざける(!?)企画は個人的に大好きなので、私もお誘いいただきました南雲さんと「OA加速化くん」の生みの親の大分大学さんには感謝の念しかございません。ありがとうございました! 植山 | いろいろなアイディアが出て面白かったです。OA加速化事業は2024年度の事業でしたが、我々のOA加速化はまだまだ続く……! ということで、これからもOA加速化くんを活用させていただきながら頑張っていきたいですね。南雲さん、このような企画をありがとうございました。大分大学さん、OA加速化くんの考案をありがとうございました! 今回絵文字・AR作成に用いた透過画像を以下で公開しております(CC0)。どうぞご自由にご利用ください。 https://drive.google.com/drive/folders/1lDxkWOD9RAZRDWggA4YXbjcEqNlH15PF?usp=drive_link [1] [2024.11.22]OA広報素材「イイネ!」祭りのオンライン表彰式を開催しました, JUSTICE, https://contents.nii.ac.jp/justice/news/20241202 (参照:2025/3/17) [2] OA加速化くん, 大分大学学術情報拠点, https://opac.lib.oita-u.ac.jp/OAkasokukakun (参照:2025/3/17) [3] JPCOAR Community Slack, JPCOAR, https://jpcoar.repo.nii.ac.jp/slack (参照:2025/3/17) [4] WebARジェネレータ, https://web-ar-generator.firebaseapp.com/ (参照:2025/3/17) [5] International Open Access Week, https://www.openaccessweek.org/ (参照:2025/4/9) 南雲修司(東京学芸大学) 2005年東京工業大学に入職。事務や一橋大学さんを経て、現在は母校でお世話になってます。今年で図書館職員20周年ですが、20年の集大成のような記事を書くことができて満足です。 山下真人( 兵庫教育大学 ) 1981年生まれ。2010年~兵庫教育大学教材文化資料館に展示スタッフとして採用され、展示企画、DTP等を行う。 2013年~大学広報など事務畑を耕す。2021年~附属図書館(4年目) 好きな映画監督:黒澤明、アンドレイ・タルコフスキー 植山廣紀(岡山大学) 2020年岡山大学に入職。2025年3月までJPCOAR広報・普及作業部会員。 仕事では生成AIにおんぶにだっこになりつつありますが、頼りきりになるのはまずい……と、最近はプログラミングを勉強中。オープンアクセスになっているテキストが多くて助かっています。 本記事は クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 ライセンス の下に提供されています。 ただし、記事中の図表及び第三者の出典が表示されている文章は CC BY の対象外です。 Previous Next

  • ダイヤモンドの原石は、われわれの手の中に! -オランダ・ドイツ出張報告記2025- | The diamond in the rough is in our hands! – Report on Business Trip to the Netherlands and Germany 2025 – | JPCOARウェブマガジン

    Report ダイヤモンドの原石は、われわれの手の中に! -オランダ・ドイツ出張報告記2025- | The diamond in the rough is in our hands! – Report on Business Trip to the Netherlands and Germany 2025 – 菊谷 智史 | Satoshi Kikutani / 村西 明日香 | Asuka Muranishi 26/7/16 大阪大学, JPCOAR国際連携対応タスクフォース | The University of Osaka, JPCOAR International Collaboration Task Force / 名古屋大学, JPCOAR国際連携対応タスクフォース | Nagoya University, JPCOAR International Collaboration Task Force 菊谷智史(きくたにさとし・大阪大学附属図書館箕面図書館課) 2016年12月大阪大学入職。2023年度から外国学図書館で多言語目録を担当している。言語は好きだが、色々な形の文字と目録ルールと格闘し、途方に暮れることも。心ある人たちの支えの中で何とかやっている。 村西明日香(むらにしあすか・名古屋大学附属図書館事務部東山地区図書課) 2009年4月名古屋大学入職。現在は法学図書室担当。この旅で買ってよかったものは、帰りの空港にて菊谷さんを付き合わせ、どれにしようかさんざん迷って購入したミッフィー。オランダの名産品が描かれたワンピースを着ていてとてもかわいいんです!!   本記事は クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 ライセンス の下に提供されています。 ただし、記事中の図表及び第三者の出典が表示されている文章は CC BY の対象外です。 Previous Next

  • Open Repositories 2024懊悩記:行くべきか行かざるべきかそれが問題だ | JPCOARウェブマガジン

    Report Open Repositories 2024懊悩記:行くべきか行かざるべきかそれが問題だ 山岸 瑶果 24/11/5 京都大学 4月末某日。 発端は課長からの呼び出しである。 「山岸さんちょっと今、話、いい? …あ、大丈夫? じゃあ、 別室 いこうか」 ……いや、待て待て待てーい! なんだなんだなんだ、え、別室? え、やらかし? ねーこれやらかし? だって、課長だよ? これまでほぼ掛長や補佐越しにしかお話ししたことのない御方だよ? 上司の上司が平職員の山岸指名ってどういうこと?? 絶対そうだ、やらかしだよ。 やべー 過去の自分、なにやった? たしかに異動してきたばっかりなんで、持ち前のコミュ力/Zeroを遺憾なく発揮しちゃってますが? 終始笑顔で緊張を誤魔化すことに努めすぎて会話終わるたびに記憶なくしてますが? 終了のお知らせじゃん、 怖いんだが……。 突如発生したイベントに焦り散らかす脳内を真顔で蓋をして"別室"とやらに入室した。 「まぁ、とりあえず座ってよ」 「あ、ありがとうございます恐れ入りますすみません」 呼び出しの理由は全く見当もつかないが、私の口は既に謝り態勢に入っている。 「これなんだけどさ、」 課長の手元から目の前に差し出された白黒の見慣れぬ紙。 うわなんか英語ばっかり載ってる! そんなグローバルなやらかしですかまじですか??? 「 来月さ…ちょっとスウェーデン、行ってみない? 」 ・・・ は? ナンカオモッテタノトチガウ えーっと、すうぇーでん? あの北欧の? IKEAのとこ? てか「行ってみない?」てなんや。え、死んだ? いつのまにトラ転[1]したんや。異世界転生(ただし地球に限る)的な?? っていやいやいや。いくら前任者との力量差に魂飛びかけてたとはいえ、さすがにないない。落ち着け自分。 「そこに書いてあるOpen Repositories 2024[2]っていう国際会議がおよそ1か月後にスウェーデンであって。要は、その会議に参加してきてもらいたいって話」 「おーぷんりぽじとりーず…いっかげつご……スウェーデン………」 「そう、1か月後にスウェーデン。まぁ今回のは参加といっても発表とかはしなくて大丈夫だから、とにかく色々聞いてきてほしいんだよね。たぶん、帰ってきたら何かしらの報告はしてもらわなきゃいけないけど、 今回は掛員に経験を積んでほしいという目的も大きいから 、あんま気負わず考えてみてくれる? ま、 自分もこの話、5分前に部長から受けたばっかりなんだけど(笑) 」 5分前!? 急展開過ぎて課長もわろてるやん(笑) 「な、なるほど。えーっと…? ありがたいお話なのですが、えっと、一旦、今日は持ち帰ってパスポートの有効期限が切れてないかだけ確認させてもらってもいいですか……?」 そういう訳で謎の呼び出しは海外出張の打診でした。よかったよかった。 なんて安心して終われるわけもなく。 行くべきか、行かざるべきか。それが問題だ。 悩んだ結果、私はなけなしの勇気を出して「YES」と返し、おかげさまで人生初の海外出張を経験することができたのですが、振り返ってみると一番エネルギーを使ったと感じたのは、行くと決めたその時でした。 こんな人間に共感する方がいるかは分かりませんが、行くと決めるまでの逡巡懊悩をお話ししようと思います。 直感を信じる 率直に「おもしろそう、行ってみたい」と思いました。 そう直感を抱くと同時に、心の中の卑屈で天邪鬼で陰気な部分が「私なんかには身に余る」「やめた方がいい」と断り文句をせっせと練りあげてしまいました。 そして練り上げられた言葉はあたかも自分の本当の気持ちのように思えてしまいました。 しかし私は知っています。 奴は、私が何かに挑戦しようとする時にむくむくと湧いてきて、私の行く手を阻む者。奴は、私が失敗して悲しむ未来を生むまいと、私の心を守る者。 だから、直感を信じました。 でも……怖いです、正直。直感を信じるのは。 そんな時、少しの勇気を出すためのコツみたいなのがあります。 全てを肯定してみる ここに、どれだけネガティブなことでも肯定的に返してくれる 全肯定応援団長を召喚 します。 そして、自分が不安に思っていることをぼやいてみるのです。 "異動後まだ間もないのに…" →何も知らないから何でも聞けるさ!!! "リポジトリまだ詳しくないし…" →出張のテーマがILLや利用者サービス(過去4年携わった)だったとして、「自分は詳しい」自信あるか? いや、ない。いつまでもたっても詳しい自信なんてつかないものさ!!! "OA詳しくないし…" →やったね! 最高の舞台で勉強できるよ!!! "英語話せないし…" →今更。義務教育から数えて十数年勉強してきた、入職後も毎年英会話に通った、でも話せない。今断ったとして、じゃあいつなら英語話せるようになるの? 行っても行かなくても英語話せないのに変わりないから、行った方がお得です!!! "他にもっと優秀な人がいるし…" →その優秀な方々もこういったチャンスを糧にしてきた!!! "もっと若い職員もいるし…" →若手職員に譲ることは簡単だけど、逆に若手職員から機会を譲ってもらうことは絶対にない!!! "仕事で行くのに収穫ゼロだったらどうしよう…" →何が収穫かなんてわからないし、きっとそこから何かを見出してくれるはず!自分を選んでくれた上司を信じよう! "京大代表がこんな私で恥ずかしくない…?" →恥ずかしいと思われるほど他人は私に興味ないよ! 逆に大丈夫!!! "お金足りるかな…" →お金はなんとかする。最悪借りる。クレカは後払いできる!!! "パスポート期限切れなんじゃ…" →切れてたら再発行すればいい。今は申請から受け取りまで最短1週間で受け取れるらしいぞ!!! "通常業務が1か月遅れ状態。遅れの元凶(=私)が更に遅れを生むのか?" →1か月遅れが1か月1週間遅れになっても大差ないんじゃ!!! 結論、「 素直になれ、なんとかなるさ 」の精神です。 ちなみに、うじうじと悩んだ末に行くと決めた海外出張Open Repositories 2024ですが、いざ行ってみると、とても楽しかったです。初めてのことばかりで、不安も戸惑いも驚きもハプニングもありましたが、そのたびに学び成長している実感が得られ、自信になりました。貴重な機会をくださった上司、色々な場面で助けてくださった職場の皆様、応援してくださった皆様に心から感謝申し上げます。この記事が、私と同じように「自分なんて…」と尻込みしている方の背中を優しく押してあげられたなら嬉しいです。 追記 自分語りばかりでは恐縮ですので、最後にOpen Repositories 2024で見聞きしたことに触れさせてください。多くのプログラムに参加して様々なことを見聞きしましたが、JPCOARウェブマガジンですので、その中でも現在の私の業務とも関連が深い、リポジトリソフトウェアのDSpaceについてのみ簡単に報告します。日本でJAIRO Cloudが普及している[3]ように、海外ではDSpaceというシステムが広く使われています[4]。京都大学もDSpaceを使っているのですが、そのバージョンアップに難儀しており、他機関の知見を集めることも目的でした。 ありがたいことにDSpace関連のセッションでは、多くの発表でバージョンアップや他システムからの移行に言及があり、とても参考になりました。特に印象深いのは、チェコの国立技術図書館による発表[5]です。当該図書館では、技術スタッフの不足等の理由によりInvenio[6] 1からDSpace 7への移行を始めたのですが、その道は波乱万丈前途多難。発表では矢継ぎ早に失敗事例が紹介され、しまいには『失敗リスト(Complete list of bugs, mistakes and what you can ask)』まで披露されて、「おれたちはこれだけの失敗にぶつかり、乗り越えてきた。もし君たちがこのリストにあるような失敗にぶつかったときは、ぜひおれたちに相談してくれ。きっとおれたちの経験が君たちの助けになるから」と語っていたのがかっこよかったです。いっそ清々しい程に曝け出したそのメンタリティが実に見事でした。聴衆の多くもそれぞれに心当たりがあったようで、発表後は活発な質疑応答が行われ、会場全体が同志あるいは戦友といった類の不思議な一体感が生まれました。 Open Repositories 2024で様々なことを見聞きした結果、残念ながら弊学の抱える課題をまっすぐ射貫く答えは得られませんでしたが、他機関の開発画面や開発運用過程を知ることができ、また、他機関のシステム担当者と人脈を築けたことは大きな収穫でした。更に、CRIS[7]・出版・査読・引用などにまつわる外部システムとの連携事例を見聞きし、リポジトリの可能性について視野を広げることもできました。 出張から数か月が経ち、もはや過去になりつつありますが、そこで学びを得られた経験が、確実に今の業務に繋がっていることを感じます。今後も自分なりのペースで一歩ずつ、時に勇気を出して速足で頑張ります。 [1] 「トラック転生」の略語。主人公がトラックに轢かれて(撥ねられて)死んだことにより転生してしまうことを指し、異世界転生もの小説で頻繁に使われる導入である。pixiv. “トラック転生”. ピクシブ百科事典. 2024-07-04. https://dic.pixiv.net/a/%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E8%BB%A2%E7%94%9F , (参照 2024-10-28). [2] The Open Repositories Steering Committee. OPEN REPOSITORIES CONFERENCE 2024. 2024-07-08. https://or2024.openrepositories.org/ , (参照 2024-10-10). [3] JAIRO Cloudの利用機関数は 750。※2023年度末時点オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR). “JAIRO Cloud”. jpcoar. https://jpcoar.repo.nii.ac.jp/page/42 , (参照 2024-09-25). [4] DSpaceのTotal Membersは106、Total Known Installationsは3,161。 ※2022/7/1 - 2023/6/30DSpace. "DSpace Annual Report 2022-2023". DSPACE. https://dspace.lyrasis.org/wp-content/uploads/2023/10/AR-2023-DSpace.pdf , (accessed 2024-09-25). [5] Vyčítalová Hana, Petra Černohlávková, David Gerner. "From Invenio1 to DSpace7: Sustainability of an Institutional Repository in Practice". the Open Repositories 2024 (OR2024). 2024-06-26. https://doi.org/10.5281/zenodo.12548342 , (accessed 2024-09-25). [6] InvenioはCERNが開発した汎用リポジトリソフトウェア。- “欧州原子核研究機構(CERN)と国立情報学研究所(NII)、次世代リポジトリの共同開発に関し覚書を締結”. カレントアウェアネス-R. 2018-10-24. https://current.ndl.go.jp/car/36897 , (参照 2024-09-25).- CERN & contributors. "About Invenio: A brief story of an open source project". INVENIO. https://inveniosoftware.org/about/ , (accessed 2024-09-25). [7] 研究者情報や業績データベースを指す。山岸が聞いたのはDSpaceの拡張機能である「DSpace-CRIS」の発表。- Goldschmidt Oliver. "Understanding and Using the ORCID Integration in DSpace and DSpace-cris". the Open Repositories 2024 (OR2024). 2024-06-28. https://doi.org/10.5281/zenodo.12579504 , (accessed 2024-09-25).- 4Science S.p.a. "DSPACE-CRIS: WHAT IS IT ?". 4Science. https://4science.com/dspace-cris/ , (accessed 2024-09-25). 文:山岸 瑶果(京都大学) 六甲山のトンネルを抜けて、有馬温泉を通り過ぎたあたりの出身です。2020年4月京都大学に入職。 先日、子供の頃から憧れていた仮面ライダーの変身ベルトを予約してしまいました。ベルトの到着を楽しみに、日々変身ポーズの練習に励んでいます。   本記事は クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 ライセンス の下に提供されています。 ただし、記事中の図表及び第三者の出典が表示されている文章は CC BY の対象外です。 Previous Next

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